新宿の歌舞伎町と言えば、中国人観光客の間では純粋な歓楽街と考えられている。実際、歌舞伎町地区にはたくさんの飲食店、映画館、ゲームセンター、クラブ、バー、ナイトクラブなどが集まっており、それらが娯楽産業を作りだし、世界的に有名な不夜城を形成しているのだ。歌舞伎町は確かに人間の欲望を刺激する街だが、夜な夜な歌を歌い、酒を飲み、踊りまくることこそ、都市の活力と安定を積極的に証明していると言えるのではないだろうか。並はずれてにぎやかな歌舞伎町からは多くの個性的な娯楽施設が生まれ、レストランも独特の風格を持っている。この夏、また一つ新しいレストランが開店し、多くの人の目を引き付けている。一体どんなレストランなのか、見てみよう。 今年の7月初め、渋谷や新宿の街に立っていると、このような光景を見かけることがあった。大型の台車がゆっくり通りを走ってくる。上に乗っているのはコンテナではなく、ビルの一階分ぐらいの高さの巨大な二人の金髪碧眼の女性である。よく見ると、女性たちの上半身は「北斗の拳」のようなスタイルで、下半身は「ガンダム」のような鉄製のフレームになっている。さらによく見ると、「彼女たち」は体を動かしている。手を振ったり、うなずいて微笑んだり……。これはトラックが貨物を運んでいるのではなく、歌舞伎町の新しいレストランのオープンを宣伝するイベントだったのだ。これらの「女巨人」は、レストランの最も重要な「看板娘」であり、人の表情や動作を高精度に模倣した大型ロボットなのである。レストランの名前も、「ロボットレストラン」と単純で、非常に覚えやすい。 ロボットレストランの宣伝によれば、店には全部で4台のロボットがあり、高さは3.6メートル、3年間を費やして開発されたという。「彼女たち」の製作費は、何と100億円だそうで、この投資額を聞くと、我々は娯楽産業に秘められた高い収益率に感嘆せざるを得ない。毎週月曜日から土曜日まで、夜のとばりが降りると、レストランでは太鼓のショーやドラゴンダンスが行われる。そして、電光が輝くロック音楽や、ネオンや飛行機や戦車やバイクが交錯する中、女巨人たちが堂々と登場し、観客と一緒に歌ったり踊ったりする。その場に身を置くと、光り輝く別世界に行ってしまったような気分になる。ちなみに、ロボットレストランの入場料は3000円で、観客たちもショーガールの指導の下に、自分でこれらの美しいロボットたちを操縦することができる。 |
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