第20回 佃(つくだ) | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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【佃の由来】江戸時代の初期、徳川家康は大阪摂津の佃村から漁民を招いて、隅田川河口に自然にできた無名の砂洲を埋立てで拡張して定住させ、ここを「佃島」と名付けた。古地図を見ると、「田」の字形の島が確認できる。1986年、隅田川両岸にたくさんの超高層マンションが建ったが、佃は依然としてその中に存在している。第二次大戦前の古い町並みや古風な釣り船は、中央区独特の遊覧風景となっている。


【特産の「佃煮」】佃大橋を渡ると、「丸久」「田中屋」「天安」という三つの特色のある建築物が目に入る。江戸時代に将軍に海産物を献上し、残ったものを塩辛く煮付けた。その結果、ここは「佃煮」の発祥地となった。この三つの「元祖佃煮」の名店は、今も当時の建築の風格を残し、高層ビルの間でも凛とした気風を保っている。


【佃の民俗】佃の産土神は「天台地蔵尊」で、路地の民家に祭られており、巨大なイチョウの大木が民家の柱になっている。室内からはイチョウの樹冠を見ることができないが、巨木の暖かさを感じる。歌川広重の「名所江戸百景」の中には、住吉の祭りの「海中渡御」の情景が描かれている。7月中旬に、東京都によって無形文化財に指定されている「佃島盆踊り」が行われ、遠近から人々が訪れる。(姚遠撮影、執筆)












タイトル:「通り過ぎる」
場所:佃小橋附近
撮影のポイント:並べられた酒甕と図案の彫られた木の扉。赤い地面と白いライン。すばらしい画面を見つけて、通行人や車が来るのを待ち、何枚か撮った後で、気に入った一枚を選んだ。視線を集中させるため、画面の上下をぼかしをした。
使用フィルタ:Hefe+彩度+上下のぼかし-フレーム(画面の周囲を暗くして、横のラインを強調した。)






タイトル:「鳥居と標識」
場所:アクアコートつくだ附近
撮影のポイント:交通標識と鳥居を同時に撮影できて、遮るものがない位置を選び、しゃがんだ姿勢で上を向いて撮影した。雲が、「山雨欲来風満楼」(雨が近いのだろう、風が吹き込んでくる)という雰囲気を作り出している。
使用フィルタ:Lo-fi+彩度(建築物の質感と、空とのコントラストを強調した。フレームの装飾効果。)












タイトル:「不思議な空間」
場所:区立佃公園附近
撮影のポイント:消防水利施設のパネルに、密集した緑の葉が印刷されている。巨大な樹木の枝が中から伸びて、道端の潅木のしげみと溶け合って緑陰を作り出している。やや光を反射する角度を選び、パネルの緑が本物の植物に見えるようにした。
使用フィルタ:Lo-fi+彩度(鮮やかな緑色を強調する。フレームの装飾効果。)






タイトル:「戸口」
場所:森稲荷神社附近
撮影のポイント:モンドリアンの格子の絵の構図を模倣した。画面を上下に二等分し、下部はさらに四等分した。異なるブロックには異なる木の質感があり、色彩の濃淡が交錯して、油彩画のようになっている。
使用フィルタ:Lo-fi+彩度(新旧の木の板の異なる質感。フレームの装飾効果。)














住吉神社 http://www.tesshow.jp/chuo/shrine_tsukuda_sumiyoshi.html 人情と水の街 東京都中央区佃 http://www.facebook.com/tsukudajima