早食い王子、小林尊 | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

東京に暮らす中国人が見た、リアルタイムのこの国のすべて・・・






試合と名が付くものは、オリンピックやワールドカップのような大きなスポーツ大会だけではないし、クイズやパズルなどの知力を競うものに限られたものでもない。いろいろな趣向が飛び出すこの世界には変わった試合がたくさんあり、とどまるところを知らない。特に欧米の国々では、ちょっと野蛮で原始的に見えるが、実は人類の極限に挑戦するような試合がよく行われる。その中で最も有名なのは、規定時間内にできる限りたくさんの食べ物を食べるという早食い王大会だろう。このルールがとてもシンプルな試合では、しばしば驚くような成績が登場する。今年の2月にアメリカのペンシルバニア州で行われたチキンウイング早食い競争で優勝した選手は、30分間で337本のチキンウイングを平らげたと言う。驚いたことにその優勝者は日本人で、もっと驚くのは、この日本人が身長175センチ、体重75キロのほっそりした体型だったことだ。

この「イケメンの早食い王」の名は小林尊。今年33歳である。日本では誰でも知っているスターであり、「プリンス」とも呼ばれている。彼は2000年から様々な早食い競争への挑戦を開始した。当時は、驚くほどの早食いと、ルックスのよさ、そして体格からは想像できないほどたくさんの量を食べることによって注目された。そのわずか1年後、彼は80年あまりの歴史を持つニューヨークのホットドック早食い選手権で、12分間に50個のホットドックを食べ、世界記録を倍の成績で破って優勝し、さらにその後の5年間、連覇を続けた。一人の痩せっぽちのアジア人が、誰も想像できないような方法で世界の注目を集めたのだ。その後、彼は世界各地を転戦し、様々な食品の早食い競争に参加した。香港では8分間で83個の餃子を食べ、10分間で100個の叉焼包(チャーシュー饅)を食べた。台湾では5.5キロの羊肉鍋を食べ、シンガポールでは12分で5.419キロのサテ(マレー風焼き鳥)を食べた。アメリカ各地で彼が食べつくしたホットドック、ハンバーガー、ピザなどは数えきれないほどだ。


だが2010年、彼はニューヨークのホットドック早食い選手権の会場を騒がせたために、警察に逮捕されてしまった。これは、主催者側が彼に他の同類の早食い競争に参加することを禁じたので、それに対して抗議したためだった。一年後同じ早食い選手権で、彼は会場外で中継を見ながらホットドックを食べ、10分間に69個を食べたが、これは優勝者より7個も多かった。早食い王、小林尊は、このような熱い男なのである。














小林尊公式サイト http://www.takeru-kobayashi.com/(英)