2012年の足音を聞きながら | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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東京に暮らす中国人が見た、リアルタイムのこの国のすべて・・・






サンタクロースのそりの心地よい鈴の音が、耳に聞こえてくる。準備がすっかり整った除夜の鐘が、音を出す時を今か今かと待っている。――新しい世紀に入って二回目の十年の最初の年が、次第に人々の視野からフェードアウトしていく。天災と人災に次々に襲われ、不安な気持ちで過ごしたこの一年……「時の翁」の巨大な手が、カレンダーの新しいページを早くめくってほしいと思う。


だが、新たな危機が虎視眈々と機会を狙っている。――「2012」という映画によって、元々は非現実的な予言が、我々の憂鬱な夢の中にリアルにからみついてくる。2012年12月21日の冬至の日、すべての人が世界最後の日の運命から逃れることができないというのだ。……この重苦しい呪いの言葉が、人生に希望を持つ人々に対して判決を下し、新年の幕がまだ開いていないうちに我々の心を沈んだ絶望的な気持ちに突き落としてしまうようだ。


なぜかふと、7年前の今日、二日後には世の中に出て行くこの小さなメールマガジンの「発刊宣言」を書いていた時の情景が浮かんできた。その当時は、何と憧れと期待の活力に満ちていたことか。その後に起こる世界金融危機も、異常な円高も、スマトラ沖の津波も、日本のマグニチュード9の地震も知らず……心に創造の情熱の炎が灯され、それから7年間燃焼し続けたのだった。

YouTubeでジョブズがスタンフォードで行った講演を見て、再び深い感動を味わった。「ほとんどすべてのこと、つまりすべての栄誉、すべての誇り、すべての恥や失敗への恐れなどは、死の前にすべて消失する。私の目の前にあるのは、真に重要なものだけだ。」このように死というものを知り、人生への信念を強く持つことこそ、「アップルの父」の精神の真髄なのだろう。

7年間心を込めて編集してきた一つ一つのメールマガジンを再び眺め、熱心な読者たちからのお便りをかみしめる。目の前に少しずつ、「東京流行通訊」の近い将来の、まもなく実現する姿の青写真が浮かんでくる。多言語環境に対応するように次第に変化し、スマートフォンでも閲覧できるSNSタイプの日本の流行メールマガジンは、電子メディアの新時代にあって、相応の価値と地位を得ることだろう。……まもなくやってくる2012年よ、私にはおまえの足音が聞こえる。世界の運命がどうなろうとも、2012年の到来を迎えて、私には自分に新しい活力を与える理由があるのだ。 













Photo by Yao Yuan

2012年に○○周年を迎えるまとめ http://matome.naver.jp/odai/2132151811284987101