海峡を越えた友情 | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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東京に暮らす中国人が見た、リアルタイムのこの国のすべて・・・

今年32歳の鈴木一也さんは、普段は有名企業で働く普通のサラリーマンだが、スーツを脱いで水泳パンツをはくと、広大な海の中で周囲の想像を超えたもう一つの面を見せてくれる。彼は幼い頃から大学四年生まで競泳を続け、全国中学校、インターハイ、国体などの大会でトップの成績を収めてきた。


2005年には、子どもの頃から培ってきた水泳の能力をさらに発揮するためにライフセービング活動を開始し、茅ケ崎のサザンビーチでボランティアとして監視員を務めている。一方では各種国際大会にも出場し、日本代表チームの主力選手として、個人、団体共に優秀な成績を残している。2006年からは自分の活動範囲を広げようと、アウトリガーカヌーに挑戦し、2008年の全日本クラブ選手権で優勝した。


また鈴木さんはNPO法人「earthlysoul(アースリーソウル)」の法人代表でもある。海を愛する男たちによって運営されるこのNPO法人は、環境保全を行うと同時に、青少年の健全な成長を促進する非営利団体で、2005年から毎月、神奈川や千葉の海岸でビーチクリーン活動を行っている。現在は、地域の中学生からサーフィン愛好者までが積極的にこの活動に参加している。日本財団の助成を受け、「海で遊ぶ、海に学ぶ、海に感謝する2009」というイベントを行った。


東日本大震災の後、台湾からの義援金は185億円を超え、そのうち90%が民間から寄付されたものだった。言葉では言い尽くせない台湾の人々への感謝の気持ちを伝えるために、鈴木さんは前代未聞の海峡横断イベントを計画し、行動によって台湾人の気持ちに報いようとしている。この横断イベントは、日本の最西端である与那国島から出発し、終着点は台湾であり、イベント期間は9月17日から19日にかけてとなっている。今回のイベントに挑戦するのは、一般から集まった勇気ある日本の若者と鈴木さん自身である。


世界三大海流の一つである黒潮を越えて台湾まで泳ぐのは、これまでにない冒険である。参加者は、東北三県の知事からの感謝の気持ちを込めたメッセージを携えて出発する。台湾からの参加者と、海上で握手を交わす。このイベントの目的は、双方の友好を深め、精神的にも地理的位置にも近接している日台関係を証明することにある。また同時に、この活動を通じて、姉妹関係にある台湾東海岸と八重山地方の観光を振興することも、期待している。今回の「日台黒潮泳断チャレンジ」について、後日記者会見を行う予定で、本メールマガジンでは、追跡情報をお届けする計画である。お楽しみに。

写真提供:鈴木一也

日台黒潮泳断チャレンジ http://strongheart.jp/nittai-sc/  鈴木一也のブログ http://ameblo.jp/going-my-way18/