買占めをする人へのポスター | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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3月11日に東日本大震災が起こってから、車が通行できなくなって一時的に物流が滞り、一部の商品が不足するという事態になった。震災を過度に恐れる震災地以外の人々の中には、盲目的に買占めを行って市場を混乱させる人が出てきた。停電の準備のための電池や懐中電灯は、震災から3日もたたないうちに在庫がすべて売り切れた。次は、保存食品の代表であるカップ麺、缶詰、米などが棚から消えた。一時的な物流の問題から起こったガソリン不足に、石油危機を経験した人々は特に敏感に反応し、トイレットペーパーについても朝から行列を作って買う人がいた。地震の状況など、様々な実態が明らかになるにつれて、商品の不足は一時的な問題に過ぎないとわかったが、買占めはなかなか収まらず、政府やメディア、芸能人たちが、必要のないものを買わないようにと呼びかけざるを得なくなった。


 「『買占めの皆様へ』をインフォグラフィックにしたポスターを作りました!スーパー、コンビニ経営者の方々、ご活用いただけたら本望です! http://ow.ly/i/9cxt/original 印刷用PDFはこちら http://ow.ly/4fqKO 」――3月16日の午後、ツイッターにこんな投稿が出た。この買占めを扱ったグラフィックポスターは、大いに関心を集めた。この「トイレットペーパー12ロール、1000人分」のポスターを作ったのは、東京の広告会社に勤務する松本隆応さんである。松本さんはプロフィールの中で、「新聞奨学生として上京後、デザインを学びながら不屈の精神で奨学生を3年間成し遂げた後に東京の広告制作会社に就職。プライベートでは宮崎弁、仕事では標準語の、日本語バイリンガル。今は世界を広げるためにホントのバイリンガルをめざして英語を勉強中です。」と書いている。


松本さんの願いをこめたツイッターのつぶやきは、たちまち広がった。リツイートや転載によって、多くのユーザーに注目されたからである。松本さんは、実はポスター上の数字の信頼度はあまり深く考えていないそうだが、現在の異常事態に対する警告としては、なかなかいいアイデアだと考えている。このポスターをどのように使うかは、それぞれが自由に決めることができる。スーパーやコンビニの経営者だけでなく、私たち一人ひとりも自分への戒めとして、ポスターを部屋にかけてもいいし、パソコンの壁紙や携帯の待ち受け画面に使ってもいいだろう。

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