ミュージカルが不得意なワタクシですが、井上芳雄さんは見たいかなー、という気持ちと橋爪功さんの舞台も大好きなんですが、なかなかすべての出演作をみることがかないません(^-^;
なので、本作はとても楽しみにしていました。
このお二人の二人芝居。

原作は1996年のフランスの作品だそうで、日本でもこれまでに二度、舞台化されているそうです。

今回の演出は森新太郎さん。
これまでに何作か見ていますが、一番最近の作品はミュージカル「パレード」かな。ああと、平幹二朗さんの「クレシダ」も観ました(^^)/

ノルウェーの孤島で一人暮らしをしているノーベル賞作家ズノルコ(橋爪功)の元へ、地方紙の記者ラルセン(井上芳雄)がインタビューにやってくる。
人嫌いのズノルコに様々な質問を投げかけているうちに、ある女性の名前が出てくる。ズノルコの愛したその女性は・・。

謎の変奏曲、というタイトルはイギリスの作家が作曲した「エニグマ変奏曲」というのが原題になっているようですが、「謎の・・」というのがこの話にはぴったりのタイトルでした。
次から次へと出てくる二人の男の側面が心情も合わせてまさに「謎」。

ひさしぶりにとても面白いお芝居に出会った気がしました。
一瞬たりとも飽きさせないふたりの会話劇が素晴らしい!
いつもは歌い、踊る井上芳雄さんが、動きもほとんどなく、とにかく会話のみ。
橋爪さんも同じ。

舞台上も暗転も展開もなく、同じまま。
その上で、観客はひとことも聞き漏らさないように、聞き耳を立てながら食い入るように見ていました(^-^;

全編、シリアスなのかと思っていたら、そうでもなくって結構、笑えるところも多いし、それなのに、しんみりの泣かせるところもあったり、感情の爆発するところもある。
なんか、とても上質な小説を読んでいるようでした。
このお芝居、本当によくできた脚本だと思います。
役者さんの良いところ、がっつり出てました。特に橋爪さんはよかったなぁ、きびしくもひねくれているんだけど、笑えるお芝居。
井上芳雄さんはちょっとミュージカルが出てわざとらしいところあったけどね(^-^;

2時間以上の舞台を、間を開けず、たった二人の会話のみで成立させているわけですから、演者のおふたりは大変だったと思います。
とにかくセリフの量は多かったろうなぁ。


こういう、お話、大好きです、また見たい(^^)/
これだから観劇はやめられないなぁ(笑)

でもね、真後ろに座っていた中年の男性。休憩を挟んでも、一幕も二幕もほぼ、寝ていたと思います。
静かな芝居だけに真後ろから聞こえる寝息といびきはやめていただきたかったです。
7割以上寝てるんだったらこなきゃいいのにね。(^-^;


世田谷パブリックシアター。
 

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