チャレンジ精神で | 手塚貴久オフィシャルブログ「Tezuka Style」Powered by Ameba

チャレンジ精神で

レース展望の前に、
まずは昨日に引き続いて質問にお答えしたいと思います。



きょうは
「調教師にも、不況の波は影響しているんでしょうか?」
という質問です。



競馬は不況に強いとよく言われますが、
やはり現在の経済状況では、
厩舎経営も厳しいと言わざるを得ません。


ひと昔前までとは違い、
本当に頑張って必死にやらなければ
淘汰される時代になってきましたね。


それでも我々のやるべきことは「強い馬づくり」。
今週の根岸Sにグリフィンゲートが挑戦しますが、
このような馬を預かることはうれしい限りです。
手塚厩舎の馬たち、
そしてスタッフとともに少しでも上位に食い込んで、
この不況を吹き飛ばしたいですね。




それでは、今週の展望です。




まずはアイキボウユウキ
土曜の東京1R・3歳未勝利で復帰します。
今回は夏の新潟以来の出走。
秋に一度厩舎に戻ってきましたが、
腰に不安があったため再び放牧へ出しました。
しきりなおしの調整となりましたが、

腰はだいぶ良くなっています。
ただ、動きに関しては

夏のころに比べると物足りません。
腰に対しての精神的なストレスがあるのか、
まだ加減しながら走っている印象がありますね。
今回の競馬を通じて
「腰はなんともないんだよ」と馬に分かってもらいたいですね。

とはいえ、

やはり今回を使って良化を待ちたいという思いが正直なところ。
新馬戦で2着になるなど実力はありますが、
少し割引は必要かもしれません。




東京6R・3歳未勝利にはユウガナル
およそ3カ月ぶりの実戦ですが、
十分に乗り込んで仕上がりは良好です。
調教でも動けるようになってきましたし、
馬もしっかりしてきましたね。
2400mへの距離延長も大幅にプラス。
これまでのレースでは反応が鈍いところがありましたが、
ルメール騎手にカバーしてもらいましょう。
メンバー次第ではありますが
状態からもチャンスはあると思います。




続く東京7R・3歳500万下に
ブレイクチャンスがスタンバイ。
前走は強い勝ち方でしたし、
ダート適性があるところを証明してくれました。
走破時計も申し分なし。
東京コースは初めてですが
左回りは問題ありません。
少しムキなって走るタイプなので、
いかに折り合ってリラックスできるかがカギですが、
勝春くんは前走時に乗ってつかんでいるでしょうし、
今回もリズム良く運んでくれるはず。
状態は変わらず良いので
1勝馬が相手でもいい競馬をしてほしいですね。




日曜はデュアルサクセス

東京1R・3歳未勝利で初勝利を狙います。
ダート替わりの前走は3着。
ダンスインザダーク産駒ですが、
ダートの短距離を得意とした
母デュアルストーリーの血が強いので、
ダートのこの距離は合っているのでしょう。
腰に疲れが出たので前走後は短期放牧に出しましたが、
この放牧が効果的でした。
腰は良くなって
馬もフレッシュな状態。
以前は調教で動かないタイプでしたが、
先週、今週とまずまずの動きを見せてくれました。
手前の替え方などを見ると
左回りのほうが合いそうですし、
いい雰囲気でレースに臨めそうです。




そして東京11R・根岸S(GⅢ)で
グリフィンゲートが今年初戦を迎えます。
この中間は厩舎に置いて調整。
前走時と同じ状態で臨めそうです。
決してベストとは言えない中山ダート1200mで2連勝と、
こちらが考えている以上に力をつけているのは嬉しい誤算ですね。
ただ、身体的に力強さは増したものの、
精神面ではまだどっしりとした感じがなく
こういう大舞台ではまだまだ物足りなさはぬぐえません。
このあたりが成長してくれば
本当に楽しみな存在になってくれるはずです。
今回はあくまでチャレンジャーの立場。
力試しの一戦で密かに期待はしていますが、
乗り越えるハードルは少し高いかなとも感じています。




中京では

日曜の1Rにコロラトゥーラがスタンバイ。
前走は初めてのダート戦で小差の6着。
少しかたさのある馬なので、
ダート替わりは良かったですね。
新馬戦2着の内容からも、
スピードにはいいものがあるので、
中京1000mは合っていると思います。
スタートをポンと出て、
スムーズな競馬ができれば楽しみが膨らみますね。
割と期待している一戦なんですよ。