こんにちは。宇都宮にある左官店、手塚左官店のブログ担当、塗子(ぬこ)です
ロート製薬が、#猫耳目薬を商品化することを決定したそうです
キャップの部分が猫耳つきのキャップになるらしく、モデル猫も公募しているみたいなので、サンタを応募してみようかな~なんて思ってます(笑)
さて、不定期掲載の【左官建物探訪】です
まだまだ、どこかに出かけるということができないご時世ですから、ネットの世界だけでもお出かけした気分になれるようにということで、不定期掲載で【左官建物探訪】をシリーズ化してお送りしております(笑)
この建物探訪では、左官にゆかりのある建物をご紹介していきます
第3回目は・・・
(画像はWikipediaからお借りしました)
「東京駅」です。
東京駅の丸の内駅舎のドーム部分です。
創建時の八角形の天井と鷲の彫刻のある折上天井は、戦災により焼失しました。
しかし復原工事により、創建時の意匠に忠実に2012年に復活させました。
迫力ある鷲のレリーフは8ヵ所に設置され、方角を示す8つの動物のレリーフがそれぞれの方角に配置されている。その他、15世紀の武将の兜をモチーフにしたキーストーンや剣型レリーフなど、息を飲む造形美に魅了されます。
① 創建時の石膏パーツが取付けられたレリーフ
戦災復興工事によって設置されたドーム天井裏に、創建当初のレリーフの一部が残存していました。その表面はほとんど焼け落ちていましたが石膏によるパーツには保存可能なものがありました。復原に際し、残存した創建時の石膏パーツが、一部取り外され強化剤含浸の上、南ドームのアーチレリーフに取り付けられました。(黒い部分)
② 創建時の意匠に復原されたレリーフ
ドーム下の八角コーナーには、左を向く八羽の勇猛な鷲が取り付けられています。両翼を広げた約2.1mの大鷲は細部にわたり躍動感にあふれています。
③ 8つの干支の彫刻
干支の彫刻は、ドーム内の8カ所のコーナーに、その干支の方位に従って十二支のうち八支の彫刻が配置されています。残りの四支、子(ねずみ/北)、卯(うさぎ/東)、午(うま/南)、酉(とり/西)は省かれています。いずれも灰緑色をバックにガラス繊維強化石膏(GRG)で作られています。
主な左官仕様は、石灰、貝灰、つのまた、すさです。
今回復元された北ドーム内壁は、八方位を飾る干支は当時漆喰であったが、落下防止のためガラス繊維強化石膏(GRG)で、鷲の像は繊維強化プラスチックで再現してあるそうです。
現場調合の漆喰の為、季節、作業面積等により、のり、すさの調整が容易に出来ます。また現場引きの蛇腹は貼り物と違い、継ぎ目が一切ない一本物である事に価値があります。
施工は吉村興業株式会社が行っています。
駅舎の復元にあたっては、使える部材をできるだけ流用し、失われつつある職人の技術を継承するなど、未来につなげるプロジェクトになっています。
東京駅は、交通の拠点として東京都内でも最も接続の良い駅です。
多くの人が利用する場所として後世にこの左官職人の技術が受け継がれていくのは素晴らしいことだなと思います