前回お話したように695万から900万のレンジは申告しない方が有利かどうか検証してみました。前回の表はあくまで目安ですが何故検証したかと言うと以下の2点です。
1.課税所得の全額が配当所得ではないのに税率から配当控除の税率を引いている
→実際の税率はこれほど、下がらず効果が少ないのではないか。
2.国税の税額は課税所得に税率をかけた後、以下のような控除額がある
→実際の税額はもっと下がって効果が大きいのではないか。

検証したのは前回と同様の給与収入が910万、課税所得が306万で、この方の配当所得が全部で594万あったケースです。結果は課税所得695万までの差額389万を分離課税分から総合所得に移したケースが下のように節税効果が大きく前回の表のとおりになりました。

ただ、検証してわかったことは1の課税所得の中の配当所得の割合が多ければ多いほど、総合所得に移した場合の節税効果が695万から900万とレンジでもあることもわかりました。
この方の場合は給与所得があって配当所得の割合が多くはないので、配当控除もそれほど効きませんでしたが、全額配当所得であれば実質の税率も20.2%のうえ、2の控除額もあります。他に所得がなければ、総合所得の所得控除分も引いて課税所得が決まるので分離のままにしておくより更に効果は大きく節税になります。
極端な例ですが、配当所得が1200万、他に所得なし、所得控除を300万とすると
以下のように100万以上の節税になります。
また課税所得が900万を超えてしまうと超えた分の実質税率は33%になりますので、申告しない方が有利で間違いないです。
極端な例ですが、配当所得が1200万、他に所得なし、所得控除を300万とすると
以下のように100万以上の節税になります。

また課税所得が900万を超えてしまうと超えた分の実質税率は33%になりますので、申告しない方が有利で間違いないです。
このように695万から900万とレンジでは個別に計算しないと総合課税にした方が有利かどうか決まりませんが、ひとつ注意しなくてはいけないのは総合課税にすると全体が節税になっても住民税の所得割の金額が大きくなってしまうインパクトを考慮しなくてはいけないことです。
給与収入が910万、課税所得が306万の方のケースを使用したのは高校無償化、私立高校の就学支援金の所得制限にかかってるためです。子供手当ても同様かと思いますが、このケースのようにどちらにしろ貰えないなら住民税部分が高くなっても全体節税した方がよいと思いますが、これにより手当てを受けられなくなるケースもあります。
これら全体を考慮・計算して確定申告なさるのがよいと考えられます。