架空ポップカルチャー・マガジン
『Adieu Romantique』No.3
~特集 : ここではない何処かへ EXOTICA~

「EXOTICA」。それはハワイの音楽家、マーティン・デニーが1957年にリリースしたアルバムのタイトルであり、デニーの音楽に限らず、目を瞑って聴いていると「ここではない何処かへ」【To Somewhere Beyond Here】連れて行ってくれる、そんな音楽のこと(或いは、写真やアートなどの視覚的なものからも「EXOTICA」が漂ってくることもある)。そして僕の中にある「EXOTICA」は、ちょっぴりチープなんだけど、何処かゴージャスな、という矛盾を孕みながら、湿気を帯びた熱帯の空気が漂い、何処か官能的でノスタルジックで、時間や空間を飛び超えるような感覚のことでもある。特に難しいことを書こうと思っている訳ではなく、今回の『Adieu Romantique』は、慌ただしい毎日から、つかの間でも抜け出すための旅【A Journey In Images To Elsewhere】の特集。
さぁ、イメージの翼を拡げて、自分だけの「ここではない何処かへ」旅立とう。
まずはそのマーティン・デニーのアルバム『EXOTICA』から、そのオリジナル・ジャケと、今回の特集のテーマ曲とも言うべき『Quiet Village』と『Jungle Flower』を。どこか作りモノ臭く、ジャンル温泉の雰囲気を漂わせているところもいい感じ。
マーティン・デニーは『EXOTICA』の続編とも言うべきアルバム『EXOTICA VolumeⅡ 』から『When First I Love』。ジャケのモデルは同じくサンディ・ワーナー(同じモデルとは思えないよね)。この2枚以外でもデニーのアルバムのほとんどのジャケには彼女が登場する。


テッド・フェイガンのソロ・ユニット、モンスター・ラリー【Monster Rally】のアルバムは音楽はもちろんだけど、テッド・フェイガン自身のコラージュによる「EXOTICA」なアート・ワークも素敵過ぎて。
🎨2019年のアルバム『Adventures On The Floating Island』のコラージュ・ワーク。
🎨今年リリースの最新アルバム『Echoes Of The Emerald Sands』では、いろんなミュージシャンやシンガーたちとコラボレートしていて楽しい。







🎨サンダ・アンダーローン【Sanda Anderlon】のEXOTICA and Resort meets Party People なコラージュ。とにかく彼女が創り出す「ここではない、何処でもない世界」は、ほんとイマジネイティヴでワクワクするほど面白い。






プラスチックス~メロン~ウォーターメロン・グループを経て中西俊夫が工藤昌之らと結成したGroup of Godsの『Beyond The Jungle』。当時、彼らは自らの音楽を「なごみもの」と呼んでいた。




今回はすでに何冊か紹介しているけど。「EXOTICA」のイメージとは少し異なるものの、それほど遠くはないニュアンスを持つ、細野晴臣と宗教史学者であり、文化人類学者でもある中沢新一の共著『観光』【SIGHTSEEING】(この言葉から香る匂いが何処かエキゾチック)。この本の流れで。細野さんの『花に水』やムーン・ライダーズの『マニア・マニエラ』をリリースしたカセット・ブック・シリーズ「SEED」から矢口博康の『観光地楽団』というカセット・アルバムもリリースされている。
【
世界の、あらゆるどこかで音楽が】
ここでは毎週、特集の内容とは関係なく、また時代や国、ジャンル、売れているとか売れていないとか、そんなことを超えて今現在、僕がよく聴いていて、面白いと思う音楽をランダムにPICK UPしている。


永井琳子のアルバム『Amayadorazu』の『雨宿らず』。若い女の子が Light Mellow な(ちょっぴり、大貫妙子の透明感も)こんな素敵な曲をさらっとリリースしてきて、さらっと出会える、今という時代はほんと面白いと思いつつ。

とってもカッコいいアフロ・ビートをクリエイトするガーナ生まれのイギリス人クリエイター、ヘイガン【hagan】の曲『Mfantsefo Dance』。




























