『アデュー・ロマンティーク』~恋とか、音楽とか、映画とか、アートとか、LIFEとか~

『アデュー・ロマンティーク』~恋とか、音楽とか、映画とか、アートとか、LIFEとか~

僕が過去と現在、ロマンティークと感じた(これから感じることも)恋や音楽、映画、アートのいろいろなことを書いていきます。

 

 

                     Adieu Romantique No.702

                『🎄Christmas Song Book For You

        

もうすぐクリスマス。僕自身もクリスマス前の、街の賑やかな雰囲気とか慌ただしい感じは好きだから、街に出てその雰囲気に溶け込みたいと思うけど。でもまぁ人混みはあまり好きじゃないし、結局、イヴやクリスマス当日には、ひとりで(全然、高級じゃない)シャンパンを開けて、本でも読みながら音楽を聴いて静かに過ごすか、ひとりで街に出て人混みを避けながら、行きつけの音楽バーにでも寄ってお店のマスターやお客さんとささやかな会話を楽しみながら過ごすことになるんだろう。寂しいような気もするけど、今までずっとそうしてきたし、それはそれでいいや。

 

さて、と、今回もいつもそうしてきたように、クリスマスに合わせて、クリスマスの歌や曲や何かを(クリスマスっぽい、も含む)、特に流れを考えないままイメージの連鎖でテキトーに並べていくことに。

 

そう。僕のブログでは、ひとつひとつの記事の振り幅が広く、一見バラバラなようでも、実は思考やイメージがどこかでが繋がっている。最近、書いている「フレンチはお好き?」「僕は喫茶店とコーヒーと雑誌が好き」というシリーズ記事や「Girlyな世界」とか。僕というひとりの人間の、「感情」や「嗜好」、「志向」や「思考」の流れの中で、僕の中に浮かび上がるイメージはどこかで「繋がっている」し、「連続」しているのだから。
 
クリスマスの朝には、こんな曲が流れてくるといいな。
 
🔔クリスマスの日に大好きな彼女が訪ねてくるような妄想から。ポール・マッカートニー&ウィングスのアルバム『Speed Of Sound』からのシングル曲『幸せのノック』【Let' em In】

 

🎄僕のクリスマス・ツリーはいつもこれ。マーク・ライデン【Mark Ryden】の華やかで可愛いツリーを。

 🎄同じくマーク・ライデンが描いた、ポップ・シュルレアリスムなクリスマスの絵も。

 

🔔音楽は同じくポール・マッカートニーのヒット・シングル『ワンダフル・クリスマスタイム』を、ジョン・ピザレリ【John Pizzarelli】ジャズ・ギターとヴォーカルによる、ちょっぴりスタイリッシュなカヴァーで。

 
🔔1963年にリリースされたフィル・スペクターのクリスマス・コンピレーション・アルバム『A Christmas Gift For You』から、ガールズ・グループ、ブロッサムズダーレン・ラヴ【Darlen Love】 による「ウォール・オブ・サウンドでゴージャスな曲『christmas(Baby,Please Come Home)』を。

 

🔔それじゃぁ日本のフィル・スペクター大瀧詠一のアルバム『ナイアガラ・カレンダー』から。山下達郎がストリング・アレンジを務めた12月の曲『クリスマス音頭』を。楽しいよね。

 

🔔カレンダー繋がりで。愛知県出身のトラック・メイカー、Sweet Williamの、まるで壊れかけたオモチャのような曲『Calendar Girl』もクリスマスっぽいし、可愛い。

 

🔔チェコの音楽家、オンドレイ・ハヴェルカ【Ondrej Havelka】による奇妙な『Jingle Bells』を、ノスタルジックでユーモアに溢れたMVで。

 

🔔ビーチ・ボーイズ『Christmas Album』から天才ブライアン・ウィルソンが書いたオリジナル・クリスマス・ソング『リトル・セント・ニック』【Little Saint Nick】。彼らのコーラス・ワークはクリスマスのためにあるんじゃないかと思えるほどワクワクする。

 

🔔山下達郎の1978年リリースのアルバム『Go Ahead!』から。ゴージャスな『This Could Be The Night』も達郎ならではだし、クリスマスっぽいよね。

 

🔔ジャズ・ヴォーカリスト、オーブリー・ローガン【Aubrey Logan】によるクリスマス定番曲『そりすべり』【Sleigh Ride】。ジャズ・フィーリングに溢れた、とても楽しい感じに。

 

🔔Wham ! の名曲『Last Christmas』を、レミ・ウルフ【Remi Wolf】の軽やかなカヴァーで。

 

🎄これはクリスマスじゃないかも、だけど。日本が世界に誇るイノセントなアーティスト、奈良美智の作品を。

 
 

🔔H.E.R. が歌う魅力的な『Christmas Time Is Here』も。

 

🔔僕の大好きなバンド、クルアンビン【Khruanbin】Christmas Time Is Hereも素敵だよな。

 

🔔クリス・レアのクリスマス曲『Driving Home For Christmas』のカヴァーは多いけど、これなんかどうだろう。結構レアかも(一応、駄洒落だけど何か問題でも?)。ボッサなギターとスティール・パンの音色が心地いい、Sugarcane ft.Molly Grahamによるカヴァー。

 

🔔ニューオリンズのトロンボーン奏者、チャーリー・ハローラン【Charlie Halloran 】率いるバンド、Charlie & The Tropicalesによるカリプソ・テイスト『Party For Santa Elaus』を。

 

🔔特にクリスマスの曲じゃないけど。楽しくって、とてもロマンティックな感じがクリスマスっぽいかな。ASOUNDのラヴァーズなレゲエ『Good Vibration』を。

 

🔔佐野元春のレゲエ・テイストなクリスマス・ソング『Christmas Time In Blue』を、たなかりかによるカヴァーで。

 

🎄奈良美智が描いたクリスマス画を挟むね。
 

🔔クリスマスが近づくと必ず聴きたくなるアルバムは、1980年にベルギーのインディー・レーベル「クレプスキュール」【Les Disques Du Crepuscule】からリリースされたレーベルのクリスマスのためのコンピレーション・アルバム『Ghosts Of Christmas Past』。まずはフレンチ・インプレッショニスツ【The French Impressionists】の、とても可愛い曲『Santa Baby』を。

 

 

🔔同じアルバムから。グレゴリ・チェルキンスキーパスカル・ボレルによるフレンチ・テクノ・ポップ・デュオ、MIKADO『Message De Noel』。80年代の中頃に、僕は彼らのLiveを観たことがある。浮遊感があってとにかく心地良かった。

🔔イザベル・アンテナが率いたユニット、アンテナ【Antena】のキラキラした、クリスマス曲『Noelle A Hawaii』

🔔さらにヴィニ・ライリーのソロ・ユニット、デュルッティ・コラム【The Durutti Column】『One Christmas For Your Thoughts』。インストだけど歌心があるギターで奏でられる素敵な曲。
 🔔斜め45度からのクリスマス・ソングも80年代New Waveの流れで。トム・トム・クラブ『おしゃべり魔女』【Wordy Rappinghood】。これがクリスマス・ソングなの?と言われると自信がないけれど、僕にはクリスマスの夜にゴーストたちが賑やかに騒いでいる音楽のように聴こえるのだから仕方がない。
 
 🔔80年代には日本にもクリスマスの、とても個性的なコンピレーション・アルバムがリリースされていた。YMO細野晴臣高橋幸宏が主宰した日本の音楽レーベル「YEN」のクリスマス・アルバム『We Wish You A Merry Christmas』から(アート・ワークはデザイナーの井上嗣也)。
 
  🔔このアルバムから「フレンチはお好き?」の流れのような感じで。このアルバムに収められていたピエール・バルー【Pierre Barouh】によるクリスマス・サンバCe Jour-Làを(バルーのオリジナル・アルバムSierrasにもヴァージョン違いで収録)。

🔔同じアルバムから。大貫妙子『祈り』

 

🎄奈良美智のクリスマス画を。

 

🔔アルバムから離れて。アイスランド出身のSSW、レイヴェイ【Laufey】の、ウサギのMVが可愛い『The Christmas Waltz』を。


🔔ウェイトレスィズ【The Waitresses】の、とってもGirlyなクリスマス・ソング『Christmas Wrapping』を。

 

🔔イギリスのSSW、エル・ダーリントン【ELLE DARLINGTON】 の可愛くって温かな『CHRISTMAS IS YOU』を。

 

🔔インディー・ロックなクリスマス・ソングは、デンマークのザ・レヴォネッツ【The Raveonettes】 による『The Chiristmas Song』

 

🎄そして。毎年、クリスマスの記事に添えている、僕が書いたクリスマスの「詩のようなもの」を。

 

  とても可愛らしいクリスマスのワルツ

                   

   真っ白な

   朝

   の

   真っ白な

   時間

   の

   真っ白な

   空間

   に

   
   Merry Christmas 

 

   それは
   いたずら好きな
   天使が落書きした
 
  とても可愛らしい
  文字たちのワルツです
 
  とても可愛らしい文字たちの

   後ろには

   残響や

   沈黙などが

   そっと並んでついていきます

 

   真っ白な

   本

   の

   真っ白な

   ページ

   の

   真っ白な

   真ん中

   に

 

   Merry Christmas 

 
   それは
   愛のような
   祈りのような
 
   とても可愛らしい
   文字たちのワルツです
 
🎨この「詩のようなもの」は、もともとパウル・クレーが描いた、この天使の絵からインスパイアされた。
 
🔔自分が書いた「詩のようなもの」からイメージの連鎖で。エリック・サティ【Erik Satie】の、『嫌らしい気取り屋の3つの高雅なワルツ』【Les Trois Valses Distinguees Du Precieux Degoute】を。pianoはJean-Yves Thibaudet

 
🎄もうひとつ。僕が書いた「詩のようなもの」を。
 

いたずら好きな天使が歌った讃美歌のようなもの
 
  翼のはえた透明な声は
  くるくるくるくると輪を描いて回り
 
  僕のところに愛のかけらを
  君のところに愛のかけらを
 
  そっと届けて
  静寂の中に消えていきます
 

  その後ろには

  やっぱり

   残響や

   沈黙などが

   そっと並んでついていきます

 

  すべては
  たった一日だけの
  天使のいたずらです
 
 
🎄レイ・シーザー【Ray Caesar】が描いたポップ・シュルレアリスム絵も挟んでおくね。

 

🔔ピアノをバックに、エヴリシング・バット・ザ・ガールトレーシー・ソーン【Tracey Thorn】が歌うささやかな曲『Oh , the Divorces!』を。因みに、この曲が収められた彼女のソロ・アルバム『Love And It's Opposite』の2年後に彼女はちゃんとクリスマス・アルバムをリリースしている。

 
🔔個性派ピアニスト、チリー・ゴンザレス【Chilly Gonzales】のクリスマス・アルバムから『Snow Is Falling In Manhattan』ft. Jarvis Cocker and Feist

 

🎄ドミニク・フォーティン【Dominic Fortin】の絵は、どれもがドリーミーでクリスマスっぽくて、可愛らしい。

 

🔔僕の中では。キャロラインという名前がそもそもクリスマスっぽいんだよね。なのでビーチ・ボーイズの歴史的傑作『ペット・サウンズ』のラストを飾った名曲『キャロライン・ノー』【Caroline , No】と、プログレッシヴ・ロックのカンタベリー派のバンド、マッチング・モウル【Matching Mole】の、ロバート・ワイアットの歌が染みるLove Song『オー・キャロライン』【O' Caroline】を2曲続けて。

 

 

🎄1940~50年代に活躍した写真家ソール・ライター【Saul Leiter】の作品を。次第に日が暮れてきてクリスマスの夜がやって来る。彼の写真からはそんなワクワク感とロマンティックを感じるよね。


🔔この写真にぴったりな音楽は、サイモンとガーファンクル『7時のニュース/きよしこの夜』【7 O'clock News / Silent Night】。60年代当時のニュースが流れ、Silent Nightが静かに立ち上がっていくドラマチックな構成が、この曲を特別なものにしている。

 

🎄今回は何故だか、奈良美智の絵をいっぱい挟んでる。

 

🔔ロマンティックな曲をたくさん書いているパディ・マクアルーン率いるプレファブ・スプラウト【Prefab Sprout】。中でもとってもクリスマスの感じがする(と思ってる)キラキラした名曲PRISONER OF THE PAST』を。

 

🔔同じく。星が降り注ぐような、キラキラしたサラミ・ローズ・ジョー・ルイス【Salami Rose Joe Louis】の2017年のアルバム『Zlaty Sauce Nephew』からスペース・ジャズ・エレクトロニカな曲『Not That Lovely』を。不安定なサウンドに導かれる、夢のような、愛のような音楽か、と。ジャケも可愛いよね。

 

 

🔔どうも寒い国の人の音楽にはやたらとクリスマス感を感じてしまうみたい。スウェーデンのトロンボーン奏者、ニルス・ラングレン【nils landren】の、Coolなのにとても温かみがある歌声が魅力的な曲『The Moon , The Stars And You』

 

🔔さまざまな音楽の影響を受けてきた、ポップなSSW、マット・ドレイン【Matt Dorrien】 『Sure Miss Those Days At Christmas』。このMVは多分、当時コロナ禍で(みんなマスクを付けてるし)自由が無くなってしまった世界に向けて、「音楽にできること」をクリスマスに発信したんだと思うな(それにしても。コロナ禍っていったい何だったんだろうかうーん)。

 

🔔アメリカのインディーポップを牽引するSSW、フィービー・ブリジャーズ【Phoebe Bridgers】のクリスマス・ソング『 Have Yourself A Merry Little Christmas』を。

 

🔔再びサイモンとガーファンクルの名曲中の名曲『スカボロフェア/詠唱』【Scarborough Fair/Canticle】

 

音譜今、人々の心を癒し、「この世は何て素晴らしいんだ」【I think to myself  What a wonderful world】と歌われるサッチモこと、ルイ・アームストロングの名曲『この素晴らしき世界』を、イノセンス・ミッション【Innocence Mission】の、イノセンスな歌声がやさしく、清らかに響くカヴァー・バージョンで。

 🎄奈良美智のクリスマス画を続けるね。

 
 
🎄人は誰かが誰かより特別に偉いという訳ではないのに、偉いと勘違いしたり、偉いという妄想に憑かれることから始まる個人の(その個人を取り巻く「盲信する人たち」や「忖度する人たち」を含め)とんでもない「欲望」や「プライド」、「権力」や何やかんやから多くの命が犠牲になってる、この世界で。せめて自分の愛する人や、大切な家族、身近な人が幸せでいて欲しいという、そんなささやかな祈りを込めて。
 
 

🔔ジョンとヨーコが1971年にリリースしたシングル盤のA面とB面から、『ほら、聞いてごらん、雪が降っているよ』【Listen , The Snow Is Falling】と、今も歌い継がれる名曲『Happy Christmas(War Is Over ! )』で締め括ることに。

 

 

🎄音楽もアートもちょっぴり欲張り過ぎたかな、と思いつつ。有名な曲も、そうでない曲も含めて、あくまでも僕らしいクリスマス・ソング・ブックになったかな、と。

 

それじゃぁ、素敵なイヴ & クリスマスを。

 

アデュー・ロマンティークニコ