「子どもと安定した生活をしていくために看護師の資格を取得しようと思うけど、学費や生活費のことが心配……」

資格取得に関する情報が少なかったり金銭的な負担のことを考えたりすると、不安になりますよね。

実は、シングルマザーの資格取得を支援する制度があります。

本記事は、シングルマザーが看護師の資格を取得するために知っておきたいことをお伝えします。

シングルマザーとして

看護師の資格を目指す意義

看護師の資格は、シングルマザーに人気のある仕事の一つです。

シングルマザーとして看護師の資格を目指す意義には、次の2つがあります。

 

  • 看護師資格がもたらす生活の安定性
  • 看護師としてのやりがいと充実感

それぞれ説明します。

 

 

  看護師資格がもたらす生活の安定性

「看護師」という職業は、安定した収入を得るために思い浮かぶ職業のひとつですよね。

看護師は、国家資格が必要な仕事です。

働き方や職場によって大きく給与が変動しますが、給料は他の業種に比べると比較的高水準で安定しています。

女性だけの平均年収で見た場合100万円ほど高く、男性と同じくらいです。

1人分の収入でやり繰りせざると得なくなったシングルマザーが、看護師を目指しはじめたという人が多いのも納得できますね。

 

 

 

  看護師としてのやりがいと充実感

「看護師」という職業は安定した収入を得られるとともに、やりがいと充実感を感じる瞬間が多い職業でもあります。

患者さんの支えになって経過を観察しながら回復を見届けられたり、患者さんやその家族から感謝されたりすると、やりがいや充実感を感じる看護師さんが多いでしょう。

また、ひとつの医療チームの一員として患者さんの回復を目指すこともやりがいと充実感を感じながら向き合うことができます。

 

看護師になるための流れと必要なスキル

看護師は、学歴・職歴に関係なく目指しやすい職業です。
看護師になるための流れと必要なスキルは、主に次の2つです。

 

  • 看護師の資格取得までのステップ
  • 看護師に必要な知識と技術

それぞれ説明します。

 

 

  看護師の資格取得までのステップ

看護師と呼ばれる職種には、「正看護師」と「准看護師」の2種類の資格があります。

仕事内容・将来性・給与面を考えると、准看護師を目指すよりも初めから看護師を目指すことをおすすめします。

社会人やシングルマザーが看護師になるには、看護大学は4年、看護短期大学や看護専門学校であれば3年で卒業可能です。

卒業するには教育課程をきちんと履修し、卒業要件として定められている単位を修得する必要があります。

卒業後、国家試験に合格する必要があります。

厚生労働省では、「看護師養成所における社会人経験者の受け入れ準備・支援のための 指針」というガイドラインを作成して支援しています。

社会人やシングルマザーが看護師になるのは珍しくありませんよ。

 

 
 

  
看護師に必要な知識と技術

医師が指示し看護師が指示を受けて動くという昔の医療と違い、現在は「チーム医療」が主流です。

医師・看護師・薬剤師・理学療法士などの医療職が、それぞれの専門性を活かして一つのチームを作り患者さんの治療にあたります。

看護師も専門的知識を持ち、「チーム医療」の一員として活躍しなければなりません。

看護師として働くための基本である看護の基本概念や理念の他に、各専門領域における知識を幅広く学ぶ必要もあります。 たとえば、成人看護学・小児看護学・母性看護学・地域看護学・在宅看護学などです。
看護師として働くため基本的な技術には、患者さんの健康状態を評価するためのフィジカルアセスメントの考察や、診察や治療を補助するときに必要な技術があります。
「チーム医療」の一員として、基本に忠実に知識・技術ともに日々研鑽していかなければなりません。
 
 

シングルマザーが

看護師資格を取るための支援制度

シングルマザーが看護師資格を取るためのには、次の2つのがありあます。

 

  • 看護学校の奨学金や補助制度
  • 託児所付きの看護学校の存在

それぞれ説明します。


 

  看護学校の奨学金や補助制度

シングルマザーは母親が働かなければ収入を得られないのに、看護学校に通えるのだろうか?

実は厚生労働省が各地方自治体と協力して取り組んでいる職業訓練を促す就業支援制度 があるのです。
 
  • 高等職業訓練促進給付金
  • 自立支援教育訓練給付金
  • 看護職員修学資金貸与制度

それぞれ説明しますね。

 

高等職業訓練促進給付金

看護師・准看護師・保育士、理学療法士などの資格を取得のため、職業訓練の養成機関に通う方の経済的支援を行います。

シングルマザーは、20歳未満の子供を扶養中であれば対象です。

支援期間は4年間が上限で養成機関に通う全期間、支給額は市町村民税が非課税世帯であれば毎月10万円課税世帯の場合は毎月7万500円です。

 

自立支援教育訓練給付金

都道府県・市などの自治体が実施主体の、ひとり親の就業を目指した主体的な能力開発を支援する制度です。

事前に相談し受講前に都道府県から講座指定を受けましょう。

受給資格は児童扶養手当をもらっていて、教育訓練が適職に就くために必要と認められる方になります。

受講費用の6割で修学年数×20万円が上限、最低1万2千1円・最大80万円給付額されます。

給付金は訓練修了後に支給されるので、一旦は自分で費用をする必要があります。
 
看護職員修学資金貸与制度
看護職員修学資金貸与制度は、看護職員を増やすことを目的とした都道府県の制度です。
貸与対象者は、看護師・准看護師や保健師・助産師の養成施設に在学する方です。
貸与金は原則返還が必要ですが、資格取得後に貸与を受けた都道府県の特定の病院や診療所などで働くことを条件とし、卒業後に条件を実施された場合は返還が免除となります。
貸与の月額は地域によって差が大きいので確認が必要です。
 
 
 

  託児所付きの看護学校の存在

社会人やシングルマザーの子育てサポートとして、保育施設が完備されている看護学校もあります。

残念なことに、ほとんどが完備されていないのが実情です。

シングルマザーや主婦の方は、近隣の保育園に預けたり祖父母に預けたりしています。

子どもの体調不良で保育園から電話が来て、実習中に早退してしまう方も……。

自分が通学している間の子どもの預け先・体調不良時の対応の協力者など、フォロー体制を予め決めておくことをおすすめします。

 

 

看護師資格後のキャリアパスと展望

看護師として長く活躍し続けるため、そして自分にとって常に好条件な環境で働き続けるために、看護師資格後のキャリアパスと展望を組み立てておくことは大切なことです。

  • 看護師としての多様な働き方
  • 看護師としてのキャリアアップの道

それぞれ説明します。


 

  看護師としての多様な働き方

看護師と言っても勤務先はいろいろで働き方も多様で、その中から自分に最適な職場・働き方を選ぶことが大事です。

 

夜勤はどうするか

子供が体調不良になったらときはどうするか

子供との時間は作れるかどう

などのよくある不安や問題解消できるかどうかは、職場を選ぶ際にとても重要です。

次に、シングルマザーが職場を選ぶ際に重要なポイントは

 

生活に必要な収入が得られるかどうか

勤務時間などの働き方について

働き続けていける環境であるか

これらを踏まえて具体的にいくつか紹介します。

 

  • クリニック看護師
  • 外来の看護師
  • 透析や健診センターの看護師
  • 保育所や託児所が併設されている病院
  • 福祉施設の看護師

 

クリニック看護師

基本的に夜勤や残業はほとんどありません。

ワークライフバランスを保って働くことができ、ストレスも大きくなく精神的にもあまり負担なく働ける職場と言えるからです。

 

外来の看護師

診療時間もそれほどかからないことが多く、終業時間はほぼ固定しています。

予定外の残業などの心配は殆どなく、心身ともに負担は少ない職場です。

 

透析や健診センターの看護師

収入をしっかり確保したいが、夜勤や残業は避けたいという方におすすめです。

予約の状況で土日勤務が必要になる施設もあるので、勤務条件はしっかりと確認する必要があります。

 

保育所や託児所が併設されている病院

近くに入園可能な保育園や託児施設が見当たらない場合、保育所や託児所が併設されている病院だとシングルマザーにとってはありがたいですよね。

条件によって夜勤もやろうと考えている方には、ピッタリの働き場所です。

 

福祉施設の看護師

デイサービスなどの福祉施設での看護師業務も有力な選択肢です。

デイサービスな日中だけなので、子どもが保育園や学校にいる間は仕事に専念できるからです。

給与は、病院・クリニックなどに比べると多少低めではありますが、子どもとの時間を確保したいという方にはおすすめです。

 

 

 

  看護師としてのキャリアアップの道

看護師として働き始めてからも、さまざまなキャリアアップの道があります。

自分を探求し、自分自身の興味・適性・目指すキャリアの形を考えます。

将来、自分が目指す最適な道を見出だすことが大切だからです。

これからの道を考えるための具体的にいくつか紹介します。

 

専門看護師への道

専門看護師とは看護師としてのスキルを深化させ、高度な知識と技術を持つことを目指すものです。

たとえば、小児看護師、助産師、麻酔看護師、精神看護師、緩和ケア看護師、がん看護師などがあります。

 

管理職や指導的役職への道

管理職となるためには一定の臨床経験を積んだ上で、管理能力やリーダーシップ・コミュニケーションスキルなどを磨くことが必要です。

指導的役職には、教育者やクリニカルナースリーダーなどがあります。

新人看護師や学生の教育・スタッフの研修や教育プログラムの開発、または特定の領域での専門的な看護ケアの提供といった役割を果たします。

 

 

 

まとめ 

子どもと安定した生活をしていくために看護師の資格を取得しようと思うけど、学費や生活費のことが心配……。
資格取得に関する情報が少なかったり金銭的な負担のことを考えたりすると、不安になりますよね。
実は、シングルマザーの資格取得を支援する制度があります。
本記事は、シングルマザーが看護師の資格を取得するために知っておきたいことをお伝えしました。

 

サムネイル

これから看護師資格を取得する方は、本記事を参考に強い気持ちと覚悟をもって目指してください。

険しい道程だと思いますが、ママの努力は必ず報われますから。

 

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