アルゼンチン問題:猶予は1ヶ月 | 情報は自分で習得し、自分で判断する

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アルゼンチンがデフォルト寸前、30日の利払いを米地裁が阻止

  6月30日(ブルームバーグ):アルゼンチンは債務再編を拒否した債権者と和解するまで、再編された新債券の保有者への支払いを米連邦地裁に阻止されたことから、30日に期限を迎える利払いを実施できず13年で2回目のデフォルト(債務不履行)に陥る瀬戸際に立たされている。

  ただアルゼンチンには5億3900万ドル(約547億円)の支払いができなかった場合でも、資産家ポール・シンガー氏率いるNMLキャピタルなどデフォルト債保有者との合意を目指しながら、287億ドル相当のグローバル債のデフォルトを回避するための30日間の猶予期間がある。アルゼンチンとNMLはいずれも協議に前向きな姿勢を示している。

  2001年に950億ドルの国債がデフォルトに陥ったアルゼンチンと債務再編を拒否した債権者との10年にわたる係争はヤマ場を迎えている。米最高裁は今月16日、新債券への支払いを行う際にはデフォルト債保有者への約15億ドルの返済を義務付ける下級審判決を支持した。アルゼンチンは新債券の支払いのための資金を銀行に預託したが、グリーサ米連邦地裁判事はこの資金の返還を命じた。

  UBSウェルス・マネジメントのホルヘ・マリスカル新興市場担当最高投資責任者は、地裁判事の決定で「アルゼンチンの選択肢は」閉ざされたと述べ、「アルゼンチンは牛歩戦術をやめて真剣になるべきだ」と語った。

  アルゼンチンは29日付の米紙ニューヨーク・タイムズに全面広告を出し、グリーサ判事が再編拒否の債権者を優遇し、同国をデフォルトに陥らせようとしていると主張。地裁の判断は「世界の高利貸しの前にアルゼンチンをひざまずかせようとする手の込んだやり方にすぎない」が、「判事が目的を達成することはない。アルゼンチン共和国は義務を果たし債務を返済し、約束を守る」と表明した。

  ニューヨークの投資銀行ACGMのカルロス・アバディ最高経営責任者(CEO)によれば、アルゼンチンはこの支払いが阻止されることを承知の上だったという。アバディ氏は「なぜこんな見世物をやって貴重な時間を浪費するのか判然としない。7月30日までに包括的な合意に達することが途方もなく複雑になろう。こんな余興は目標達成をさらに難しくする」と指摘した。



>アルゼンチンは新債券の支払いのための資金を銀行に預託したが、グリーサ米連邦地裁判事はこの資金の返還を命じた。


 さ~て、アルゼンチンのデフォルト寸前ですが・・・

 アルゼンチン政府が小ざかしい真似をwww

 今回のデフォルトは、01年にデフォルトした後、債務再編を応じた債権者への利払い期限が6月末なのに、

 債務再編に応じなかった債権者への支払いが先だ!と米裁が命じたため・・・

 つまり、6月末までに支払うべき金利は手元にあるんだよねぇ~。

 その結果、アルゼンチン政府はその資金を銀行に委託したわけだね。

 ところが、米地裁がその金の委託は認めない!その前に借金返済をどうにかしろ!というのが、この記事。

>「判事が目的を達成することはない。アルゼンチン共和国は義務を果たし債務を返済し、約束を守る」と表明

 それに対して、アルゼンチン政府は・・・

 「判事の言う事には従わない!我らは金利を支払う事で約束は守る!」

 と言っているわけだな~。

 さて、借金返済を求めている債権者はと言いますと・・・

債務再編拒んだ債権者との交渉、アルゼンチンが拒否=エリオット

 [ニューヨーク 30日 ロイター] - エリオット・マネジメントのシニアポートフォリオマネジャー、ジェイ・ニューマン氏は30日、アルゼンチン債務問題で政府はこれまで債務再編を拒否した「ホールドアウト」との交渉に応じていないとして、政府の対応を批判した。
 エリオット・マネジメント傘下のNMLキャピタルは、アルゼンチン債務をめぐり同国政府と係争中で、ホールドアウトの中でも中心的な役割を果たしている1社。
 ニューマン氏は「アルゼンチン政府は債権者と交渉する意欲があると公言したが、また約束を破った」とし、「NMLは交渉の用意があるが、アルゼンチン政府はあるゆる面においてこの問題に関する交渉を拒否している」と指摘した。
 アルゼンチン経済省は、同氏の見解に関してコメントを控えた。

 アルゼンチンは同日、債務再編に応じた債権者への利払いが期限を迎える。米裁判所はホールドアウトへ支払いを行うまで債務再編の利払いを認めない方針を示しており、利払いができなければ再編した債券が「テクニカルデフォルト」と判断される。ただその後7月30日まで1カ月の猶予期間がある。



「NMLは交渉の用意があるが、アルゼンチン政府はあるゆる面においてこの問題に関する交渉を拒否している」

 アルゼンチン政府は借金の交渉を拒否している!と大怒り!

米裁判所はホールドアウトへ支払いを行うまで債務再編の利払いを認めない方針を示しており、利払いができなければ再編した債券が「テクニカルデフォルト」と判断される。ただその後7月30日まで1カ月の猶予期間がある。


 とりあえず、デフォルト認定まで1ヶ月間の猶予期間があるようだが・・・


簡単に時系列で

アルゼンチン政府:01年デフォルト

アルゼンチン政府:国債の一部は米国法に基づきドル建て債権で発行していたことが判明

禿タカ:ドル建て債の再編を拒否(集団行動条項(CAC)がないため、アルゼンチンの強制は無効)

怒ったアルゼンチン議会:政府が禿タカと和解するには議会の承認が必要と決定

アルゼンチン政府:議会の決定により、禿タカとの交渉できない状態に・・・そのままズルズルと時は過ぎ。。。

禿タカ:債権が満期なので全額償還を要求して提訴

米地裁:禿タカの要求どおり、アルゼンチン政府は全額償還するように判決

アルゼンチン政府:判決を不服として控訴

格付け会社:デフォルト決定的だね。アルゼンチンを5段階格下げ

市場:ヤバイなぁ~~アルゼンチン、またデフォルトしそうだぞ!

アルゼンチン政府:債券はデフォルト債なので、6分の1なら支払います!(それ以外は議会が許しません!)

禿タカ:だから、それは地裁の判決を無視してるだろ!拒否!!

米高裁:地裁の判決を支持!アルゼンチンは、「他に類を見ないほど厄介な債務国」です!

アルゼンチン:インフレ加速。1年間で物価が28%増!

市場:ペソ急落!いつ逝くかね? 外貨準備急減、残り275億ドル!

米最高裁:アルゼンチンの控訴棄却。早く債務を返済しなさい!金利支払いはその後です!

アルゼンチン政府:禿タカさん、アルゼンチン法に基づく国債と交換しませんか?

市場:誰が信用するか!そんな債券をwww

アルゼンチン:利払い期限14年6月末!デフォルト確定!?     ←イマココ