中国金融市場:資金不足再発、中銀の不透明性が不安を増幅
12月24日(ブルームバーグ):6月以来最悪の資金不足に見舞われている中国金融市場では、状況が改善されず、指導部による市場の役割拡大の公約の裏に潜むリスクが浮き彫りとなっている。同国では政策当局者が自らの意図を説明することに慣れておらず、市場参加者が不安に陥りやすいためだ。
中国人民銀行(中央銀行)は短期流動性オペで490億ドル(約5兆1000億円)余りを大手銀行に供給したものの、中国短期金融市場の指標金利である7日物レポ金利 は23日まで7営業日連続で上昇した。人民銀は米国や欧州、日本の金融当局のように主要な政策手段の決定スケジュールを明らかにしない。
金融市場のボラティリティ(変動性)拡大や一部銀行の資金調達難により、24年ぶりの低成長が見込まれる来年の中国経済がさらに圧迫される恐れがある。人民銀は今年6月、銀行間取引金利が過去最高を更新した際に、4日間全く公式声明を出さなかった。今回は声明は出したものの、望ましいと考える信用の伸びのペースについては依然明確にしていない。
「赤い資本主義:中国の目覚ましい台頭を支える脆弱(ぜいじゃく)な金融基盤」の共著者であるフレーザー・ハウイー氏は「市場は限られた情報を基に反応することになり、そうした場合、最悪を想定するものだ」と指摘。「シグナルを発することがない秘密主義で閉鎖的な中国という継続的な問題に帰着する」と説明した。
人民銀はリバースレポをこの3週間ほど見送っており、これは7月以降で最長。投資家は、人民銀が24日に公開市場操作(レポ)でリバースレポを実施するかどうか注目している。
銀行間資金の取引センター、NIFCの毎営業日のフィクシングに基づいた7日物レポ金利は23日、1.24ポイント上昇し8.84%と、6月20日以来の高水準となった。1週間前は4.37%だった。6月には過去最高の10.77%を付けている。
バンク・オブ・アメリカ(BOA)は、人民銀は流動性の量を目標とするか、それともクレジットの価格である金利に影響を及ぼすべきか「混乱している」との分析を示した。
>中国人民銀行(中央銀行)は短期流動性オペで490億ドル(約5兆1000億円)余りを大手銀行に供給したものの、中国短期金融市場の指標金利である7日物レポ金利 は23日まで7営業日連続で上昇した。
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