イタリアが国債買い入れ要請示唆、焦点は独ESM承認問題へ
[ブリュッセル 10日 ロイター]
ユーロ圏債務危機の収束に向け、欧州の財務相らが懸命に取り組みの成果を示そうとするなか、イタリアは10日、債務負担を軽減するためユーロ圏に支援を要請することもあり得るとの考えを明らかにした。
こうしたなか、欧州中央銀行(
ECB)当局者からは、債務危機が拡大することを懸念する発言もあり、域内の債務問題は依然先の見えない状態が続いている。
イタリアのモンティ首相はこの日、イタリアがユーロ圏救済基金による国債買い入れを要請する可能性があることを示唆。前月の欧州連合(EU)首脳会議で合意された金融市場の安定化に向けた短期措置が無条件に支持されたことを明らかにし、「イタリアが(このメカニズムを)利用しないと言うことは危険だ。イタリアは(利用に)関心を寄せる可能性がある」と述べた。
首相発言の裏には、6%付近となっている国債利回りがさらに上昇することへの不安があるとみられる。利回りが長期にわたり6%を超えれば、一般的に持続不可能とされる7%台に乗せる可能性も否定できない。モンティ首相の発言を受け、2年半に及ぶ
ユーロ圏危機の波が主要7カ国(G7)の一角であるイタリアにまで押し寄せる可能性があらためて意識される格好となった。
国際通貨基金(IMF)は、この日発表した同国経済に関する年次審査報告で、モンティ首相が着手した経済改革を継続する必要があると注文をつけた。
9日から10日未明にかけて行われた
ユーロ圏財務相の会合では、銀行セクター支援の条件としてスペインに求めている財政赤字削減策について、目標達成期限を2014年まで1年延長することで合意した。
スペインの銀行支援に必要な最終的な金額は示されなかったが、EUは1000億ユーロ(1230億ドル)を上限としており、緊急に必要性が生じた場合には、7月末までに約300億ユーロを融資できるとした。欧州の銀行監督当局が来年設立されれば、ユーロ圏の常設金融安全網となる欧州安定メカニズム(ESM)が、政府の保証なしでスペインの銀行に直接資本注入できるようにすることでも合意した。
またEU財務相は10日、スペインの財政赤字目標の達成期限延長を正式に決定。財政赤字の対国内総生産(
GDP)比を2012年に6.3%、2013年に4.5%、2014年に2.8%に引き下げるよう求めた。これまでは2013年に3%へ引き下げることを目指していた。
ただ、さらに踏み込んだ結果を期待していた市場の反応は冷ややかで、
ユーロは値下がりした。
こうしたなか、市場の焦点はドイツのESM承認問題に移行した。ESMおよび財政協定はドイツの民主主義を損ねる、との有識者や市民の声を受けて開かれた憲法裁判所での審理で、ショイブレ独財務相は、ESMの承認が遅れれば金融市場に大きな動揺をもたらす可能性があると指摘。「7月に予定されていたESMの発足が大幅に遅れた場合、ドイツのみならず市場にさらなる不透明感をもたらし、適切な時期に必要な決定を下すユーロ圏の能力への信頼が大きく損なわれる」と述べた。
また、欧州中央銀行(
ECB)理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁は、ESM条約を速やかに批准しても、
ユーロ圏債務危機が悪化しないという保証はないと主張。「一時的な判断でリスクが完全に抑えられるわけではなく、かといって、速やかな批准により危機が今後さらに拡大しないという保証もない」と語った。
スペインの財政目標期限の延長が正式に認められるなか、ギリシャのストゥルナラス財務相はロイターテレビに対し、EU・IMF支援の延長を求める前に同国の調整プログラムを軌道に乗せたいとの考えを明らかにした。
ギリシャが受けている第2次支援計画では、同国が2015年に国債市場に復帰することが盛り込まれているものの、長引く不況で市場への復帰見通しが立たず、債務削減や市場の信頼回復にはさらに時間を要するのではないかとみられている。
財務相は、「まずプログラムを軌道に乗せ、それからどのような延長が可能なのかを考えたい」とした上で「われわれがこの問題を提起したのは、リセッション(景気後退)の大きさという正当な理由があるからだ。スペインが延長を認められた以上、われわれも延長を認められるべきだ」と述べた。
>イタリアのモンティ首相はこの日、イタリアが
ユーロ圏救済基金による国債買い入れを要請する可能性があることを示唆。
なんですと!
モンティくんから金融支援を利用するかもしれないという言葉が!
モンティ伊首相:来年の選挙後、新政権に加わる意思ない
7月10日(ブルームバーグ):イタリアのモンティ首相は来年に任期が切れた後、新政権に加わる意思はないと表明した。
同首相は10日、ブリュッセルで開かれた欧州財務相会合を終えて記者団に対し、「次の選挙後に政権にとどまることはこれまで常に否定してきたし、今でもそうだ。選挙が行われた時点で、わたしが光栄にも率いている現政権の使命が終わるのは当然のことだ」と語った。
イタリアの一部メディアは、モンティ首相は来年4月の選挙後も政権にとどまるよう要請される可能性があると報じていた。
スピロ・ソブリン・ストラテジー(ロンドン)のマネジングディレクター、ニコラス・スピロ氏は「意外な決断というわけではないが、市場は前向きに受け止めないだろう」と指摘。「多くの投資家にとって、イタリアの信用リスクを考える上で政治は鍵となる要素だ。イタリアがユーロ圏危機に吸い込まれて以降、『流れを変えた出来事』があるとすれば、それはモンティ氏の首相指名だ」と述べた。
モンティ氏は昨年11月、退陣したベルルスコーニ前首相に代わり新首相に指名された。
世論調査会社SWGが6月15日に発表したところによれば、モンティ首相の支持率は6月に33%と過去最低に落ち込んだ。これは、昨年11月の首相指名時の半分未満の水準。
モンティ首相は、選挙後も上院の終身議員として議会にはとどまると述べた。
さらに、来年の任期で終わりにするというあきらめの言葉まで!
諦めんなよ! 諦めんなよ、お前!!
どうしてそこでやめるんだ、そこで!!
もう少し頑張ってみろよ!
ダメダメダメ!諦めたら!
周りのこと思えよ、応援してる人たちのこと思ってみろって!
あともうちょっとのところなんだから! By修造
ほら、修造くんも言ってるじゃないか!
オイラみたいに応援(ひやかし半分だけどw)している人もいるんだよ~
>ESMおよび財政協定はドイツの民主主義を損ねる、との有識者や市民の声を受けて開かれた憲法裁判所での審理で、ショイブレ独財務相は、ESMの承認が遅れれば金融市場に大きな動揺をもたらす可能性があると指摘。
こんな状況でも、支援する側のドイツでは金貸すの憲法違反じゃねぇの?という声で、裁判中らしい。
この審理が終るまでしばらくかかる為に、ESMの設立も遅くなるかもしれないらしいw
イタリアの危機を時系列でまとめてみた!
11年7月:ギリシャショックに続き、伊へ公的債務残高の高さから信用不安が波及
↓
11年7月:伊に多額融資する仏銀行にもリスクが発生。イタリア感染最前線としてシリーズ化決定!
↓
11年9月:調子のいいベルルスコーニくん、大規模な緊縮財政案を決定したけど議会の反対で規模縮小・・・
↓
11年10月:ムーディーズ、ベルルスコーニくんに嫌気がさして3段階格下げ!市場からの借り入れ困難に・・・
↓
11年11月:EU おい!ベルルスコーニ!、具体的に債務削減する方法を見せろや!
↓
11年11月:困ったベルルスコーニくん、信任投票で危機乗り越えを決意。しかし信任投票は今年9回目w
↓
11年11月:ほっとしたベルルスコーニくん、経済改革進捗状況をIMFの監視下とすることを発表
↓
11年11月:伊議会大混乱www
↓
11年11月:疑惑のデパートベルルスコーニくん、とうとう辞任w
↓
11年11月:政権不安から、イタリア10年債利回り7%突破、死亡フラグ立つ!13年2~4月が注目wktk
↓
11年11月:新首相モンティくん、政治家なしの内閣を組閣! (かなり不安www)
↓
11年12月:ECB、伊は金利7%でも数年は生き残ります! 本当?
↓
11年12月:モンティくん、緊縮財政案を決定、年中行事の信任投票へw
↓
12年1月:S&Pの格下げに怒ったモンティくん、S&Pを家宅捜査
↓
12年6月:国債利回り6%突破 モンティくんの支持率急落
↓
12年7月:モンティくん、支援を利用しないのは危険と発言。 ←イマココ