暗雲漂うフランスPART3-ゼロ成長 | 情報は自分で習得し、自分で判断する

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フランス経済が失速―第2四半期はゼロ成長

【パリ】仏国立統計経済研究所(INSEE)が12日発表した4-6月期(第2四半期)のフランス国内総生産(GDP)は個人消費の落ち込みにより前期比横ばいとなり、経済が成長しなかったことが示された。金融市場が同国の「AAA(トリプルA)」という最上級格付けを疑問視し始めるなか、赤字削減計画に取り組む政府にとって頭の痛い問題となっている。
  ユーロ圏第2位の大国であるフランスのGDPは1-3月期に0.9%成長した後、第2四半期は0.3%の小幅成長が予想されていた。しかし、ゼロ成長だったことでユーロ圏債務問題の解決に大きな役割を果たす同国が赤字削減目標を達成できるかどうか、懸念が高まっている。
  GDPの主なけん引役となる消費支出は2009年の景気後退時はもちこたえたが、今年第2四半期は0.7%低下した。以前は政府のスクラップ奨励金制度によって廉価な新車の需要が増えて消費が支えられていたが、同制度は2010年末に完全に打ち切られた。
  1-3月期には企業の在庫積み増しによって経済が大きく成長したが、第2四半期は成長が止まった。輸出も第1四半期の1.8%増から横ばいに失速したが、同時に輸入も減ったことでGDPへの影響は相殺された。
  今週は市場で仏国債格下げの憶測や、大手仏銀の脆弱性に関する噂が飛び交い、第2四半期のゼロ成長のニュースはフランスにとって新たな打撃となった。株価の乱高下を受け、フランス株式市場では、ベルギー、スペイン、イタリア同様、金融株の空売りが禁止された。
  12日のフランスの株価と債券価格の上昇は、空売りの禁止が一因とみられる。金融株は反発、国債利回りは低下、デフォルト(債務不履行)に対する保証コストも大幅に低下した。また、一部市場筋は、この日の反発は今週の急落は過剰反応との見方が広まった結果でもあるとした。
  今年の経済成長率を2%、来年を2.25%とする政府見通しがあまりに楽観的過ぎるのではないかと懸念するエコノミストもいる。経済成長の下ぶれは、税収が予定を下回り、失業保険給付支出が増えることを意味し、政府が今年の目標とする財政赤字の対GDP比率5.7%や、2013年3%未満という目標は達成が一層難しくなるだろう。
  国際通貨基金(IMF)はフランスに対し、目標達成を確実にするための緊急対策を策定するようすでに警告している。
  12日には経済予測を下方修正するエコノミストも出始め、仏銀ナティクシスは仏GDP成長率予想を2011年は従来の1.8%から1.6%へ、2012年は従来の1.6%から1.2%へと引き下げた。同行は、2011年の財政赤字は政府目標に近いGDP比5.8%と予想しているが、2012年には政府予想の4.6%を大きく上回る5.4%になるとみている。


>国立統計経済研究所(INSEE)が12日発表した4-6月期(第2四半期)のフランス国内総生産(GDP)は個人消費の落ち込みにより前期比横ばいとなり、経済が成長しなかったことが示された。

なるほど、第2四半期のフランスGDPは、ゼロ成長ですか。

>GDPの主なけん引役となる消費支出は2009年の景気後退時はもちこたえたが、今年第2四半期は0.7%低下した。

消費の落ち込みが主要因。

もちろん、フランス政府も財政赤字削減のために、新たな経済対策は打ちづらい状況。

今年は経済成長できるのか、疑問になってきましたね。