ギリシャ首相に逆風強まる-EUの救済要請国で続投する最後の指導者
6月6日(ブルームバーグ):5日のポルトガル総選挙でソクラテス首相が敗北したことで、ギリシャのパパンドレウ首相はユーロ圏の救済要請国で政権を担い続ける最後の指導者となった。パパンドレウ首相やギリシャ救済の追加策でコストを負担する投資家や納税者にとって、首相が2013年までの任期を満了し支援者に要求された歳出カットや資産売却を実行できるかどうかが、一段と問題になりつつある。
同首相は昨年の1100億ユーロ(約12兆9000億円)の救済合意に基づく次回融資の実行について欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)から約束を取り付けたが、一層の歳出削減や資産売却に対して有権者の忍耐力は弱まり国民の抗議行動は拡大している。与党全ギリシャ社会主義運動(PASOK)内でも反対意見が広がっており、同首相はその沈静化を図る考えだ。
英オックスフォード大学セントアントニー校の客員エコノミスト、ジェンズ・バスティアン氏は、「向こう1週間は議会PASOKの結束が試されるだろう。パパンドレウ首相には非常に難しい課題であることが判明するかもしれない」と述べ、「PASOKと政権における首相の指導力は正念場だ」と指摘した。
これまでのところ、パパンドレウ首相(58)はポルトガルのソクラテス首相やアイルランドのカウエン前首相のような運命を免れている。カウエン前首相は2月の総選挙でケニー党首率いる統一アイルランド党に敗北し退陣した。
パパンドレウ首相は6日に閣議を予定しており、党幹部や議員と財政措置の微調整を協議した上で議会に提出する計画。PASOK内では16人が財政措置の本格協議を求める書簡を首相に送付している。国有資産の売却をめぐっては労働組合が反発し、今月15日にゼネストを呼び掛けている。バスティアン氏は、「首相は欧州レベルでは時間を稼いだが、国内では今すぐコンセンサスを形成しなければならない」と述べた。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aW8.iheJRLf0
週末の欧州では、いろいろなニュースがあったようですね。
>:5日のポルトガル総選挙でソクラテス首相が敗北したことで、ギリシャのパパンドレウ首相はユーロ圏の救済要請国で政権を担い続ける最後の指導者となった。
まずはポルトガル総選挙で、予想通り与党が敗北。
アイルランドに続いて、救済支援を受け入れた政権が倒れましたね。
となると、残るはパパンドレウ政権のみ。
>同首相は昨年の1100億ユーロ(約12兆9000億円)の救済合意に基づく次回融資の実行について欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)から約束を取り付けたが、一層の歳出削減や資産売却に対して有権者の忍耐力は弱まり国民の抗議行動は拡大している。
前回の記事でも書きましたが、パパンドレウくんはなんとかEUとIMFからの支援を取り付けることができましたが、問題はもちろん半島の斜め上民族達w
アテネの広場で8万人が抗議、ギリシャ政府の財政緊縮策に
ギリシャ政府はデフォルト(債務不履行)回避に腐心しており、内閣は、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)から新たな金融支援を取り付けるため、最低でも数年間の追加歳出削減と民営化加速を内容とする中期経済計画について6日に討議する予定となっている。ギリシャ政府がEUとIMFの支援を求めるのはここ1年で2度目。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21535220110606
>ギリシャ政府が計画している一段の財政緊縮策に抗議する少なくとも8万人の人々が5日、首都アテネ中心部の広場に集まり、同国の置かれている窮状に対する不満や怒りを爆発させた。
当然、不満は大爆発で8万人のデモに発展中・・・
こうなると、債権保有者にとって一番の心配は。。。
>首相が2013年までの任期を満了し支援者に要求された歳出カットや資産売却を実行できるかどうか
このような状態で、財政緊縮を予定通り行うことが出来ますかね?
やり遂げれば、パパンドレウくんの国際的評価は上がりますが、国内での支持率は落ち込むでしょうねw