救済基金拡充、ドイツは「トリプルA」格以外の国の現金拠出検討へ
[ベルリン 21日 ロイター] ドイツは21日、「トリプルA」格付けを持たないユーロ圏諸国の現金拠出によって、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の規模を拡充する選択肢を検討する意向を明らかにした。
EFSFの規模は4400億ユーロ(5950億ドル)となっているものの、最上級格付けを維持する必要から、実質的な融資能力は2250億ユーロにとどまっている。そのため、トリプルA格付けを持たない国が現金拠出を約束することで、EFSFの実際の融資能力を拡大することが狙いとみられる。
ドイツはまた、EFSF拡充について、同国やフランスなど欧州の経済大国のみが追加負担を強いられることは望んでいないとの立場を示した。
ショイブレ独財務相は、欧州連合(EU)は「トリプルA格付けを持つ国にのみ圧力を掛け、危機発生の原因となった可能性のある国には圧力を掛けないという印象を与えることを防ぐ」べきだと語った。
ユーロ圏加盟の17カ国中、トリプルA格付けを持つのはドイツのほか、オーストリア、フィンランド、フランス、ルクセンブルク、オランダの6カ国。
現金拠出の選択肢に関する質問に対し、メルケル独首相のザイバート報道官は記者団に「救済基金の金銭的負担を数カ国のみに求めることは理にかなっていない」というのが独政府の見方とし、「(現金拠出の提案が)提出されれば、検討されることになる」と述べた。
ある独議員は、現金拠出の選択肢はすでに「検討されている多くの選択肢のひとつ」としつつも、決定は行われていないと述べた。
>ドイツは21日、「トリプルA」格付けを持たないユーロ圏諸国の現金拠出によって、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の規模を拡充する選択肢を検討する意向を明らかにした。
EFSFの拡大に対するドイツの考えが少しわかりました。
それと、EFSFの格付けがトリプルAというのを最近やたらと目にしていたのですが、その原因もわかりました。
>EFSFの規模は4400億ユーロ(5950億ドル)となっているものの、最上級格付けを維持する必要から、実質的な融資能力は2250億ユーロにとどまっている。
EFSFのトリプルAという信用を得るためには、それに融資する国もトリプルAの格付けでなくてはならない。その為に、実際の融資能力は4400億ユーロより少ないということなんですね。
だから、ドイツとしては4400億ユーロという名目上の融資枠の拡大ではなく、実質的な融資枠を拡大すべきだと言っているのでしょうね。
>トリプルA格付けを持たない国が現金拠出を約束することで、EFSFの実際の融資能力を拡大することが狙い
そのためには、トリプルAを持たない国が拠出すれば良いだろうとドイツは考えているようです。
しかし、信用がない国が融資した金が突然トリプルAになるというのはおかしいよな。
まあ、融資した国がそこから融資を受ける場合、返せなければ貸した金が返ってこないだけだからいいのか?
よくわからないが、とにかくEFSFの現在の融資限度は4400億ユーロではないということが理解できた!