米銀に答え迫る市場、差し押さえ関連の懸念で時価総額490億ドル消失
10月18日(ブルームバーグ):米銀大手のシティグループやバンク・オブ・アメリカ(BOA)、ウェルズ・ファーゴは今週決算を発表するが、住宅差し押さえをめぐる書類の不備が明らかとなり株価が急落したことで、投資家は各行に答えを求めている。 3行にJPモルガン・チェースを加えた4行の時価総額は15日までの3日間で493億ドル(約4兆円)減少した。誤った差し押さえをめぐるコストが膨らみ利益が圧迫されるとの懸念から売りを浴びたためだ。JPモルガンは住宅ローン買い戻しや「住宅ローンに関連した問題」などでの法務費用として23億ドルを引き当てた。同行が13日に明らかにした。
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の株式アナリスト、エリック・オハ氏は「信用の質をめぐるコスト低下という点で銀行2行が良い決算を発表した」が、「投資家は目を向けなかった」として、差し押さえの問題に注目が集まっていると指摘した。この2行はJPモルガンとファースト・ホライゾン・ナショナル。
全米50州の司法当局が銀行の差し押さえに関してそろって調査を開始したことで、住宅ローン担保証券の投資家から銀行が債権を買い戻す必要に迫られるとの懸念が浮上。一部大手住宅金融機関の従業員が正確さを確認せずに差し押さえの文書に署名したことを示す裁判所文書が見つかり、銀行は複数の州で差し押さえを停止し調査を開始している。
オハ氏は15日、住宅ローン関連コストの不透明感を理由にBOA株の投資判断を「ホールド」とし、従来の「ストロング・バイ」から引き下げた。
13日の決算発表後の電話会議でJPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、差し押さえ文書の見直しと修正にかかる金額は「漸増」するだろうとして、問題の期間が長引けば影響は大きく誰にとってもマイナスだろうと話していた。
最終的なコストについてアナリストの見積もりはまちまちだ。コンパス・ポイント・リサーチ・アンド・トレーディングのアナリスト、クリス・ガマイトニ氏は8月に、銀行が買い戻しを迫られる住宅ローン債権による損失は最大1792億ドルと試算した。クレディ・アグリコル・セキュリティーズ・USAのアナリスト、マイク・マヨ氏は先週、コストを200億ドルと見積もり、ゴールドマン・サックス・グループのリチャード・ラムズデン氏は最悪の場合840億ドルとみる。FBRキャピタル・マーケッツのアナリスト、ポール・ミラー氏の見積もりは最大910億ドル。
>米銀大手のシティグループやバンク・オブ・アメリカ(BOA)、ウェルズ・ファーゴは今週決算を発表するが、住宅差し押さえをめぐる書類の不備が明らかとなり株価が急落したことで、投資家は各行に答えを求めている。
米銀の株価、チェックしてなかったのですが、やはり急落していたのですね。
まあ、当然ですけどw
>最終的なコストについてアナリストの見積もりはまちまちだ。
司法当局の捜査結果がまだ出ていませんので、銀行に対する影響の予想もバラバラ・・・
200億ドル~1792億ドル!!
う~~む、危険だ・・・