中国が輸出停止=レアアース | 情報は自分で習得し、自分で判断する

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中国が輸出停止=レアアース、漁船衝突に対抗か―大畠経産相

大畠章宏経済産業相は24日の閣議後記者会見で、ハイブリッド車や携帯電話などハイテク製品の製造に欠かせない希少鉱物資源、レアアース(希土類)について、中国が輸出承認書の発行を停止しているとの情報が複数の商社から入っていることを明らかにした。尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に絡む対抗措置かどうかについては「影響しているのではないかと推測している」との見方を示した。
経産相によると、輸出承認書の発行停止のほか、日本向け輸出を止められたと中国のパートナー企業から日本の商社に連絡があったとの情報もあるという。「(輸出停止が)長期にわたると大きな影響が出る」と懸念を表明した。
ただ、一方で「中国商務省が『国として輸出を止めている事実はない』と否定していることは確認した」とも述べ、事実関係の確認を急ぐとともに日本の産業界への影響を調査。特定国を対象とした禁輸を禁じる世界貿易機関(WTO)のルールにのっとって厳正に対処する方針だ。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100924-00000049-jij-pol

>大畠章宏経済産業相は24日の閣議後記者会見で、ハイブリッド車や携帯電話などハイテク製品の製造に欠かせない希少鉱物資源、レアアース(希土類)について、中国が輸出承認書の発行を停止しているとの情報が複数の商社から入っていることを明らかにした。

噂されていた中国のレアアース輸出停止問題は、どうやら本当のようだな。

日本のみ輸出停止ならば、WTOに諮ればよい話であるから、今後も政府には毅然とした対応を求める。

しかし、経済への影響が気になる。

中国のレアアース、低価格で輸出 ハイテク不足が原因

  8日に行われた院士大会において、レアアースの研究を50年間にわたって行ってきた中国科学院長春応用化学研究所の倪嘉纉氏が「レアアース、塩湖資源の総合利用における問題と対策」と題したスピーチを行った。倪氏はスピーチの中で、レアアースに関する研究を強め、ハイテクノロジーをできるだけ早く把握して「資源はあるが利益がない」というジレンマから脱出するべきだと呼びかけた。「科技日報」が10日に伝えた。

大規模な採掘が行われる以前は、中国のレアアース埋蔵量は世界の埋蔵量の85%を占めていた。レアアースの戦略的意義および埋蔵量のメリットから、鄧小平氏はかつて、「中東には石油があり、中国にはレアアースがある」と語った。しかし、数十年の発展を経た現在、中国はこの資源的メリットを経済的メリットに転換することがまだできていない。

2005年と2006年、院士による国務院への2度にわたる上書と、温家宝総理の迅速な指示の結果、レアアースの生産が抑制された。しかし、中国科学院・徐光憲院士の推算によると、1995年から2005年までの10年間で、中国のレアアース輸出による損失は少なくとも数十億ドルに達したという。さらに深刻な教訓となったのは、日本や韓国がこの間に中国から安価で高品質のレアアースを20年間分購入・貯蔵し、国際的なレアアースの価格決定権を把握したことだ。

倪嘉纉氏は、「政策的な原因だけでなく、ハイテクの不足も私たちの発言権がない原因となっている」と述べる。

中国はレアアース資源大国ではあるが、レアアース・ハイテク製品の生産大国ではない。レアアースのハイテク製品と特許の多くは、国外の少数の企業が把握しており、彼らはこれらの技術を重要な機密としている。一方中国はレアアースのハイテク製品が少なく、長年にわたってレアアース鉱物、混合レアアースなどの低レベル製品を低価格で輸出し、高度加工されたレアアース製品を高価格で輸入してきた。(編集SN)

「人民網日本語版」2010年6月10日

http://j.peopledaily.com.cn/95952/7020607.html

大規模な採掘が行われる以前は、中国のレアアース埋蔵量は世界の埋蔵量の85%を占めていた。

確かに、中国にはレアアースが大量に埋まっているが、問題はその資源を使いこなす技術があるのかどうかである。

中国はレアアース資源大国ではあるが、レアアース・ハイテク製品の生産大国ではない。レアアースのハイテク製品と特許の多くは、国外の少数の企業が把握しており、彼らはこれらの技術を重要な機密としている。

結局、中国ではレアアースが安価で手に入るから、中国も積極的に採掘してきたが、そのレアアースを商品にする技術は、日本が中心に特許を持っているということだな。

さらに深刻な教訓となったのは、日本や韓国がこの間に中国から安価で高品質のレアアースを20年間分購入・貯蔵し、国際的なレアアースの価格決定権を把握したこと

まあ韓国がどうかは知らないが、日本では貴重なレアアースのリサイクル化も出来ているので、原油と違い一度輸入すれば、それを貯蓄という形で使えるということだろう。

今回のチャイナリスクから、さらに技術革新が進むことに期待しよう。