東洋鋼鈑編 | 情報は自分で習得し、自分で判断する

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東洋鋼鈑、中国に販売会社 鋼板・合金などの販売拡大

 東洋鋼鈑は25日、中国の上海市に工業缶に使う鋼板などの販売子会社「上海東洋鋼鈑商貿」を設立したと発表した。これまで中国では商社などを通じて自社製品を販売してきたが、市場の成長を見込んで現地に拠点を構える。東洋鋼鈑が海外に販売会社を設立するのは初めて。
 新会社の資本金は150万ドル(約1億4000万円)で、全額を東洋鋼鈑が出資した。工業用の鋼板や機械部品に使う合金を販売するほか、子会社の鋼板工業(山口県下松市)の工業機械も扱う計画だ。
 東洋鋼板を傘下に置く東洋製缶の上海事務所は閉鎖し、マーケティングなどの業務を新会社が引き継ぐ。現地事業の売上目標などは公表していない。

http://www.nikkei.co.jp/china/news/index.aspx?n=AS3K2500U%2025052009

 東洋鋼鈑は、なぜ、この時期に中国での販売拡大目的に販売会社を設立したのだろうか?

 中国販売会社設立に関するお知らせ

 当社は中国に販売会社「上海東洋鋼鈑商貿有限公司」を設立いたしましたので、下記のとおり
お知らせいたします。

1.設立の目的
 (1) 鋼板関連事業の収益基盤を強化するために、成長が見込まれる中国市場での販路拡大及び新たな事 業展開を行なう拠点を確立する。
 (2) 射出成形機部品に使われる耐食・耐摩超合金の販売を中国市場で拡大する。
 (3) 鋼鈑工業株式会社が製造する自動結束機及び同部品の販売拡大、アフターサービスの強化を行なう。
 (4) 東洋製罐株式会社上海事務所の機能を同社に移管する。

2.上海東洋鋼鈑商貿有限公司の概要
 (1) 商号 上海東洋鋼鈑商貿有限公司(TOYO KOHAN SHANGHAI CO.,LTD.)
 (2) 代表者 董事長 宮地正文(当社 執行役員社長室長)
 (3) 所在地 中華人民共和国上海市仙霞路137 号 盛高国際大廈2701 室
 (4) 設立年月日 2009 年4 月22 日
 (5) 主な事業内容 鋼板関連商品、硬質材料、自動結束機などの販売及び付帯サービスの提供
 (6) 従業員 17 名(2009 年5月1日現在)
 (7) 資本金 1,500 千US ドル
 (8) 出資者 当社100%
http://www.toyokohan.co.jp/ja/news/pdf/topics090525.pdf

 なるほど、上記のような概要で、中国に販売会社を設立したわけですね。では、さっそく勝手に経営分析!
 
 ソースはコチラ⇒http://www.toyokohan.co.jp/ja/ir/library.html

 東洋鋼鈑という名前だけにもちろん鋼鈑関連事業がメインですが、特にコーヒー飲料向けのスチールラミネート板の売上が、前期は良かったようですね。自動車部品関連は、第4四半期に急激に落ちたようですが、それまでは順調で、さらに中国での新規拡販でやはり売上が前々期を上回ったそうです。

 正直、金融危機の影響全く受けてないんじゃんと思いましたが、売上高自体は下降気味で、2010年3月末期の売上予想は大きく落ち込んでいますね。

 なるほど、その落ち込みを最小限にするために、今回中国に販売所を設けて拡大を目指す計画のようですね。しかし、この企業も堅実な経営してますね。売上高が落ち込むなかで、固定資産を減らしながら流動性をあげていますね。何しろ、営業活動によるCFが順調ですからね。

 ただ、売上に対する、国内、アジア(中国、韓国、シンガポール)、米国の割合ですが、アジアが確実に下がってますが、それでも中国は伸びていたのでしょうか?確かに売上の20%市場であるアジアは魅力ですが。。。

 まあ、中国では自動車が安価ですが売上が伸びてるようですから、中国での拡販には賛成です。これだけの流動資産をもっていますから、たかだか約1億4000万円ぐらい何も問題ないでしょう。また世界中の投資家の目が、中国に向いていますから、ビジネス拡大はチャンスですね。

 ただし、撤退時期を見極めましょう(笑)