銀行融資枠(コミットメントライン)について考える・・・ | 晴走雨読

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銀行融資枠の契約額が過去最高に 09年3月末

 今年3月末の銀行融資枠(コミットメントライン)の契約額が26兆2494億円と過去最高を更新したことが、日銀の調べで分かった。企業が新年度入り後も市場での資金調達が困難な状況が続くと警戒し、3月末にかけて融資枠の確保や拡大を進めたためとみられる。
 コミットメントラインは企業が銀行とあらかじめ定める範囲内でいつでも融資を受けられるようにする融資契約の一種。契約額は昨秋まで25兆円前後で伸び悩む局面が続いていたが、金融危機の影響でここにきて拡大傾向にある。今年3月末の契約額は前の月に比べ0.8%増え、1年前からは1.8%増加した

http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2C0102L%2003052009&g=MH&d=20090504

 さて、経済素人の私には、銀行融資枠(コミットメントライン)がよくわからなかった。

銀行融資枠(コミットメントライン)とは

 コミットメントライン契約は、銀行等が、一定期間にわたり一定の融資枠を設定・維持し、その範囲内であれば顧客の請求に基づき、融資を実行することを約束する契約です。コミットメントライン契約締結の対価として、当該契約期間中、顧客から銀行等に対し、コミットメントフィー(手数料)が支払われます。
 当該契約は将来の一定期間にわたるため、融資枠が維持されるためには、顧客の財務状態につき重大な悪影響がないこと等の一定の条件が付されるのが通常です。それは例えば、単体もしくは連結の貸借対照表の純資産額もしくは自己資本比率を一定水準以上維持することという財務制限条項が付けられる形で契約に織り込まれることがあります。
 コミットメントライン契約は、銀行による当座貸越約定と類似しますが、当座貸越約定書には、銀行に貸越の実行に関し広い裁量を与える規定が含まれている場合が多く、当座貸越約定の締結の対価としてフィーが支払われることはありません。
 コミットメントラインの形態には、個別金融機関ごとに契約を締結する場合や主幹事を窓口に複数の金融機関から協調融資を受けるシンジゲートローン方式などいくつかのパターンがあります。

http://www.ek.tohmatsu.co.jp/word/a-word/2005/key050107.shtml

 調べたら、なんてことは無い。融資枠そのものでした。私は、以前経営企画を行っていたので、銀行との折衝もしたことありますが、銀行が最大融資枠設定してましたが、そのことですね。

 銀行から企業が融資を受ける際は、財務諸表のほかにも経営計画など結構資料を提出します。そして、銀行側がその資料をもとに融資枠を設定します。企業は、その融資枠内では請求すれば、融資を受けられるわけですね。

>当該契約は将来の一定期間にわたるため、融資枠が維持されるためには、顧客の財務状態につき重大な悪影響がないこと等の一定の条件が付されるのが通常です。それは例えば、単体もしくは連結の貸借対照表の純資産額もしくは自己資本比率を一定水準以上維持することという財務制限条項が付けられる形で契約に織り込まれることがあります。

 これが、重要ですね。私的には中期経営計画の策定および毎年の予算作成、そして管理会計を用いて毎月予算との差を分析して、差があればその原因を追求し、将来につなげていくそのようなことをやってました。

 その結果が、3年連続予算の経常利益と決算の経常利益が±3%以内という目標達成につながりました。そのおかげで、銀行からの信用を得て融資枠維持が出来ました。

>契約額は昨秋まで25兆円前後で伸び悩む局面が続いていたが、金融危機の影響でここにきて拡大傾向にある。今年3月末の契約額は前の月に比べ0.8%増え、1年前からは1.8%増加した

 今まで企業は内部留保(現預金を溜め込んでおく)しておいた現金ですが、金融危機で契約額が増えたと言うことですね。つまり、比較的に健全企業が多く、銀行もコミットメントラインを拡大しても問題ないという判断が増えているわけですね。

 経営が厳しい企業は増えても、きちんとした経営管理が出来ていれば、銀行からの借り入れは問題ない状態にすることが、特に中小企業には重要ですね。

 私自身としては、管理会計も技術の一つに過ぎないと思いますが・・・