↑嵐山線で最後の活躍をしていた700系。ヘッドライトはこのままで廃車されたものと思われる。1975年。桂。

駅の階段をキャリーバックやスーツケースと共に降りてくる人は多い。
しかし、電車のヘッドライトをぶら下げて必死に降りてくる人は最近は見かけない。ヘッドライトが発生しないからである。
ちょうどP-6が引退した頃はそんな光景がよく見られたのである。販売場所は正雀工場であろう。阪急電車は正雀の工場見学は積極的で、その際に廃車になった部品が売られるのである。
大きな物では座席であるが、ヘッドライトも大きい部類に入る。
当時の旧型電車は屋根の上にヘッドライトを載せていた。新型の車両は前面のオデコに組み込まれているから、旧型電車のヘッドライトは流用も出来ず不用品となる。

    ↑こちらは元京都線の特急車710系の晩年で千里線での活躍シーン。標識板も旧仕様である。ヘッドライトが埋め込み式の2灯に改造され、旧品は発生している模様。1975年。

旧型車は廃車にならずとも、ほとんどが2灯に改造された。920系のように2灯の丸型を屋根に取り付けたものもあるが、800系や↑の710系のように埋め込み式のものもあった。

しかし、シートはともかくヘッドライトは持ち帰ってどうするのだろうか?
嫁さんに怒られたという話もあるが。