↑晩年の下関G03編成の姿。クハ111-91、モハ115-1109、モハ114-1193、クハ115-607の組成であった。全て2012年7月撮影。
G03編成も晩年はフルに活躍していてよくお目にかかったのであるが、もともとは非冷房クハを組んだ予備的な存在であった。バラの時は保留車、4両そろえば予備編成となるのだろうか。
古くても冷房車が確保できれば喜んで受け入れるということで、車両を変えつつ晩年を迎えた。
岡山方3両はもと網干の車両で高速化も解除して穏やかな晩年を迎えた。
クハ111-91はWAU102冷改が関西風味である。前面は金属押さえではなく、前面幕も塞がれているようだ。ライトはお馴染みチクビームで元トイレの窓も塞がれた。
制御機器を変更して岡山までもやって来る。
特に車内の雰囲気。明るい内装と転クロを装備した現代の快適性ではなく、国鉄時代のありふれた日常が漂っている。
盛夏の夕刻、広島駅の雑踏から糸崎ゆきのG03編成に当たった。
座席はほとんど埋まっていたが、最後尾のクハ115-607に残席を見つけた。狭いボックス席である。4基のAU13と扇風機が補助的に頑張っている。それでもバス用のWAU202よりは効いている感じだ。
↑鋼製ドアのまま残るクハ115-607の車内。寒色系の内装とシートモケットが地味な色彩で沈んだトーンであるが、清掃は行き届いている。
山間部に分け入り、やがてセノハチの坂に。雄大なカーブ、トンネルを定速でのぼる。
雄大さは過ぎて行く駅の造りにも感じられ国鉄時代の香りが漂う。そして、穏やかな山容に隠れるように日が翳った。
コンクリートの団地?が車窓に流れると三原は近い。