「小早川隆景と一緒に天守見物をした時、実は秀吉を一刀のもとに斬り殺し、
自害してやろうと思っていた。
今だ斬れ! 今だ打て! と何度も思ったが、
この身は毛利家のために命を捨てるのは望むところではあっても、隆景は違う。
たとえ秀吉を討ったとしても、隆景を失っては中国の柱礎が砕かれてしまう。
そうなれば毛利家の滅亡を招くだろうと仕方なく思い留まったのだ。
ああ、あの時、隆景さえ同行していなければよかったのに!
太政大臣だろうが、関白だろうが、体が金属や石でできているわけでもないのだから、
ただ一打ちに斬り殺してやったのに!」
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく
ごきげんよう!