我慢の日々☆ | げむおた街道をゆく

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信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

秀頼の乳兄弟とされる木村重成。
夏の陣での慎み深い死期のエピソードや、

後藤又兵衛に師事し、いざさらばと袂を分かつ場面など、
一事が万事、すべてが絵になる美丈夫だったと今日に伝わっている。

この重成、外見も本当に美男子だったようで、大坂城内でも随一だったそうだ。
 

しかし、美しい外見と優しい物腰、しかも実戦の経験もほとんどない若造ということで、
当初は家臣団の中でも軽んぜられ、公然と馬鹿にされることもあったとか。
 

普通なら問題になるような侮蔑を受けても、重成は平然と受け流すばかりで相手にしない。
そうこうしているうちに、武将どころか秀頼の近従や茶坊主にまで侮られるようになった。
 

そんなある日、調子に乗った茶坊主が痛烈に重成を辱めた(内容は不明)。
 

側近くにいた侍たちは、さすがにこれは酷い、いよいよ重成が刀を抜くか!

と息を呑みながら、動向を見守ったのだが…。
重成は、静かに茶坊主に向き直った。
 

「本来ならばお前を打ち捨てにするべきなのだろうが、

そうすると私も死ななくてはならない。
しかし、今は秀頼様のためにこそ、死ぬべき時。
お前ごときのために、私は死ぬわけにはいかない。」
 

そう言って笑顔さえ見せたという。

この一件で城内の者は誰一人として重成を軽視しなくなったという。
これは冬の陣よりも前の出来事。
 

重成は、自らの信念を見事に貫き通した。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 八尾・若江の戦い、木村重成

 

 

 

ごきげんよう!