家康が、短気をおこして叱る時に☆ | げむおた街道をゆく

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徳川家康は短気をおこして近習を叱ることがあっという。
こんな時、本多正信はどうしたか。

 

まず正信は現場にやってきて、
「上様、何故そんなにお怒りなのです。」
と聞いてみる。

 

家康は訳を話すのだが、ひどい時には口から泡を出したという。

 

正信は訳を聞くと、
「それは仰るとおりですな。

まったく貴様ともあろう者が、なんてことをやらかしたのだ!」

(えっ、なんでお前がそんなに怒るの?)
と家康以上の剣幕で怒るので、当の家康が黙ってしまう。
 

正信は続けて、
「いいか、お叱りではなくご教訓と心得るのだ。

上様はお前を一人前に育てようと思っておられるからこそ、お叱りになるのだ。

お前の父はあの戦で功があった。

それにあの城攻めではこうであった。
お前は父に負けぬように頑張るのだぞ。

一度、散々に叱られたからって落ち込むんじゃないぞ。
上様はお前を叱って喉がかわいておられるようだ。

お前が茶を奉るのだ。

さ、これからは元気を出して奉公せい。

落ち込んではならぬぞ。

上様もそのように思っておられる。」
と言って聞かせるのである。

 

この間に家康も自分が怒っていたことを忘れてしまうのだ。

正信は最初は叱っているのだが、途中から教訓と励ましに変わっていくので、

家康の怒りは和らぐし、近習も気を落とさなかった。

 

そのため、正信の生きているうちには、

側近で閉門や解任になった者はいなかったという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 狸寝入り、本多正信

 

 

 

ごきげんよう!