細川幽斎は、老後も力強かった。
織田常真公(信雄)の所で御能があり、幽斎が訪問した所、
門番が彼を遮った。
それでも通ろうとした所、門番は幽斎に向かって竹の枝を振り上げた。
しかし幽斎は、竹の枝とともにこの門番の手を握り、
ひしいだ所、骨が砕け、門番はその後、
湯治をすることになったという。
また和漢の歌詠があって、相国寺より月夜に、丸(松永貞徳)もお供して帰る道すがらに、
牛車のある小路をお通りになったが、
「若き時は車牛の引き置いてあるものに向かって、角を持って後ろに押しやって、
力の程を試してみたものだ。
私は何度も押しやったものだよ。」
と物語された。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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