毛利隆元が、父・元就にあてた手紙。
『弟たちは、私を助けようとする心がけなど、微塵もありません。
吉田にやってきても、直ぐ自分の領地に帰りたがるし。
何につけても隆元をのけ者にして、
二人だけでヒソヒソとやっているのです。』
と、愚痴を綴った書状は有名だが、これに対する元就の返書は意外と知られていない。
それに曰く。
『今朝、書状を拝見しました。
元春、隆景についてお前が思っていること、よくわかった。
本来なら馴れ馴れしいほど親密であるべきなのに、
だんだんと疎遠になっていくと言うのは、
本当に困った事だ。
しかし隆景の奴はお前だけでなく、私に対してもだんだんと疎遠になって来て、
腹の立つことが多いのだ。
私でさえそうなのだから、お前がどのように考えているか良く解るよ。
怒るのももっともだ。
ただ、元春に関しては昔から細々と付き合うことをしない性格だったからなあ…。
あいつに関しては、仕方ないとあきらめろ。』
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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