山城は何にて☆ | げむおた街道をゆく

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大御所・徳川家康のもとに諸大名が集まった時のこと。
 

「近ごろ、珍しい物を手に入れましてな。」

伊達政宗が、異国の貨幣を取り出し、家康に見せた。

「これは面白い。やはり我が国の貨幣とは違うのう。どれ、皆にも見せてやってくれ。」
政宗は家康の言葉に従い、貨幣を諸大名の回覧に付した。

 

末席にいた直江山城守兼続にも回されたが、
兼続はこれを扇子を開いて受け、手に取ろうとはしなかった。

遠慮していると思った政宗が、

「山城守よ、直に手に取っても構わんぞ?」

と声をかけると兼続、政宗をジロリと見て、
「このような汚らわしき品、景勝様に代わり上杉の軍配を握る、

拙者の手にするべき物ではござらぬ。」
と答えた。

政宗は赤面して返す言葉もなかったが、上座から兼続に鋭い問いが飛んで来た。

「あぁそうかい。では山城よ、

お前さんどうやってションベンを切ったりケツを拭いたりするんだね?
絶対に手を汚さず、生きていると言えるのかね?」

怒気すら発して問う家康を前に、兼続も言葉に詰まり顔を伏せるしかなかった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 天地人・異聞、直江兼続

 

 

 

ごきげんよう!