児玉與八郎の首獲りに☆ | げむおた街道をゆく

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天文9年(1540)、安芸国は吉田郡山城の戦いの時のこと。

9月4日、尼子晴久が着陣した夜、毛利元就は家臣たちとの物語の中に、
「敵兵の首を一時も早く実検したいものだ。」
と言われた。

 

これを児玉與八郎が聞いて、
『容易いことである。明日討ち取り、お目にかけよう。』
と考え、破れた笠を付けて網を持ち夜中に城を出て、

敵陣の前に多治比川と言う小川があったのだが、
ここに一人でいって魚を獲っていた。

そうしているうちに、敵よりこの川に小便をしに出てきて、

各々用を済ませて陣屋に帰っていったが、
2名ほど残って未だ小便をしていた。

それを見た與八郎、今だ!と蓑の下から脇差を抜き、

一刀で首を討ち落とし、これを掴んで逃げ出した。

敵陣はこれを見て、大勢が追いかけてきたが、

與八郎はその頃若さの盛でもあり、難なく城に駆け込み、
「御感に預かるべし!」
と申し上げた。

元就はこれを聞くと、しかし

「大敵を引き受けての籠城というこんな時に、若気とは言いながら、

なんと要らぬことをするのだ!」

と、大いに怒り、與八郎は勘気を蒙ったとのことである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 百万一心・毛利元就、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!