windows版・戦国立志伝で、歴史イベントを作成して楽しんでいます。
イベント名:西野隆元の最後
シナリオ:なし
繰り返し:なし
イベント概要:島津義弘が愛した男。
結果:なし。
条件:発生年月1614年9月一致。
[ 内容 ]
背景表示:拠点陥落
BGM再生:一陣の風
島津家に、西野隆元という侍がいた。
島津家では名の知れた武辺者で、前後朝鮮の役では、大将首6つ、雑首23個を取る大功をたてた。
島津兵は、合戦になると保身のため、彼の後ろに群がったという。
が、これだけの戦功を立てたにも関わらず、西野は一向に出世せず、足軽頭の補佐のような役に任じられるに留まった。
それは何故か?
彼は気に入らなければ上司を平然と怒鳴りつけ、島津義弘にさへ憎まれ口を叩くような男であったからである。
かの中馬と殴り合いの喧嘩をする事もしばしば、中馬でさえも彼を見かけると身を隠す有様であった。
だが、義弘は、この男を愛していたらしく、領地を与えない代わりに、大将兜や黄金造りの刀をしばしば与えた。
さて関ヶ原、島津軍決死の敵中突破が始まった。
西野は追いすがる敵を、突き伏せ突き伏せ、鬼神の働きを見せる。
いや、西野だけではない、島津軍全員が修羅となり、群がる敵にキリを揉みこむように突き進んだ。
だが次第に数を減らす味方の中、島津軍は遂に捨て身の鉄砲陣をしき、中馬が鉄砲陣の最後尾に座らされた。
その時、西野が中馬を殴り飛ばした。
西野隆元 「ここで早々死ぬとは臆病千万!義弘様を守って貴様は薩摩に帰れ!」
西野隆元 「だがここからの道は死ぬより辛い。貴様にその度胸があるか!」
中馬重方 「西野・・・。」
西野隆元 「朋よ、生きろ。」
中馬が最後に見た西野の姿は、最高の笑顔だった。
老いた中馬が一度だけ語った回想録である。
以上、「戦国ちょっといい話・悪い話まとめ」より。
ごきげんよう!