windows版・戦国立志伝で、歴史イベントを作成して楽しんでいます。
イベント名:重方の弓
シナリオ:なし
繰り返し:なし
イベント概要:中馬重方の必殺技。
結果:なし。
条件:発生年月1614年9月一致。
[ 内容 ]
背景表示:拠点陥落
BGM再生:一陣の風
関ヶ原の戦いの時のこと。
いわゆる「島津の退き口」の際、島津義弘は福島正則の陣中を横切った。
百戦錬磨の正則は、死兵と争う愚を避け、家臣に深追いを禁じたが、正則の養子・正之など一部の将はこれを猛追した。
中でも穴沢某なる武者の勢いは凄まじく、大長刀をあたかも小枝の如く、右に薙ぎ左に払って道を作り、義弘目掛けて追って来た。
島津義弘 「あれは尋常の武辺者ではない。大蔵(重方)、お前でなければ相手になるまい。征け!」
中馬重方 「承った。」
義弘の指名に一言で応じた重方は、前線に飛び出ると自慢の強弓を構え、「来い!」と、穴沢に呼びかけた。
しかし、もはや穴沢の顔がはっきりと分かる距離になっても、重方は矢を射ようとしない。
ついに目前に迫った穴沢は、大長刀を一閃させ、重方の弓を真っ二つに斬り折った。
と同時に、穴沢はバタリと倒れ伏した。その胸板には、重方の放った矢が深々と突き立っていた。
この零距離弓術こそが、「良き敵」のみに使用する重方必殺の技であり、
彼は戦に臨んで矢を二筋しか持っていかなかったという。
以上、「戦国ちょっといい話・悪い話まとめ」より。
ごきげんよう!