腫瘍マーカー:CEA(ng/mL)
九州大学病院の基準値:3.2以下
一般的には5.0以下
基準は各病院等で勝手に決めてる?
2023年
2月 検査無し
3月 検査無し
4月 検査無し
5月 4.2
6月 3.8⤵
7月 15.7⤴
8月 10.3⤵
9月 8.3⤵
10月 10.6⤴
11月 10.6ー
12月 12.0⤴
2024年
1月 14.3
6月23日からアブラキサン投与
9月のCTでは5cmから3cmに縮小
それ以降のがんに変化は無いが
CEAは上がり調子
たかが二桁前半でも気にはなる。
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CEA:腫瘍マーカーと言う言葉は
知っているけれど
詳しくは知らないので調べてみた。
肺がんにおける腫瘍マーカー
腫瘍マーカーとは、腫瘍細胞が
産生している物質のことで、
腫瘍マーカーを検出することにより、
がんの存在、種類、進行度などを
反映する「目印」になる。
血液検査や組織検査などで検出。
なお、広義には腫瘍細胞が
産生しなくとも、がんの目印に
なるものもあり、これらも
腫瘍マーカーと呼ぶことがある。
一般的によく耳にする
腫瘍マーカーは、
「血液検査で測定できるもの」を
指していることが多い。
肺がんでは、以下を
腫瘍マーカーとして用いる。
■非小細胞肺がん
・CYFRA21-1
・CEA(扁平上皮がん)
・SLX(腺がん)
・CA125
・SCC
・TPA
■小細胞肺がん
・NSE
・ProGRP
腫瘍マーカーは、
偽陰性(検出されなくても肺がんだった)や
疑陽性(検出されても肺がんではなかった)に
なることがあるため、
腫瘍マーカーのみでは肺がんを
疑うことは難しい。
肺癌診療ガイドライン2019年版
では「検出目的に腫瘍マーカーは行わないこと」を
提案しており
「エビデンスの強さはD(とても弱い)」
とされている。
それゆえ、肺がん検出目的ではなく
「目印」として肺がんの病期予想の補助
治療効果の判定補助、再発診断の
補助として用いることが多い。
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自己記録用 長文
以下、「各腫瘍マーカーとは」
Bardにて検索の結果
◆非小細胞肺がん
・CYFRA21-1
・CEA(扁平上皮がん)
・SLX(腺がん)
・CA125
・SCC
・TPA
◆小細胞肺がん
・NSE
・ProGRP
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■CYFRA 21-1は、非小細胞肺癌(NSCLC)や鼻咽腔癌(NPC)の検出に最も有用な腫瘍マーカーの1つです。サイトケラチン19フラグメントのことで、上皮細胞の細胞骨格を構成するタンパク質であるサイトケラチン19が分解されて血中に流出したものです。
CYFRA 21-1は、NSCLCの中でも特に扁平上皮がんで高感度・高特異性を示します。NSCLC患者の血液中では、腫瘍の進行とともにCYFRA 21-1の値が上昇することが知られています。また、治療後の再発や転移の早期発見にも役立つと考えられています。
CYFRA 21-1は、他の腫瘍マーカーと組み合わせて用いることで、より精度の高い診断や治療効果の判定につながります。
CYFRA 21-1の診断的意義は、以下のとおりです。
- NSCLCのスクリーニングや診断に有用
- NSCLCの進行度や予後予測に有用
- NSCLCの治療効果判定に有用
CYFRA 21-1の検査は、血液検査で実施されます。検査方法としては、ELISA法やラジオイムノアッセイ法が一般的です。
CYFRA 21-1の正常値は、0.5 ng/mL以下とされています。腫瘍マーカーであるため、正常値を超えると腫瘍の存在が疑われます。ただし、CYFRA 21-1は非腫瘍性疾患でも上昇することがあるため、単独で診断に用いることはできません。
■CEA(Carcinoembryonic Antigen)は、腫瘍マーカーの一種で、細胞接着因子に関係する分子量約20万の糖タンパク質です。
CEAは、胎児の消化管や肝臓、膵臓に存在するタンパク質ですが、成人の正常な細胞ではほとんど発現しません。しかし、大腸がん、肺がん、胃がん、膵臓がんなどの消化器系や呼吸器系の悪性腫瘍細胞では、CEAが発現して血中に分泌されます。そのため、CEAの血中濃度を測定することで、これらの悪性腫瘍の診断や治療効果の判定に役立てることができます。
CEAの正常値は、5 ng/mL以下とされています。CEAの値が正常値を超えると、悪性腫瘍の存在が疑われます。ただし、CEAは非腫瘍性疾患でも上昇することがあるため、単独で診断に用いることはできません。
CEAは、以下の疾患の診断や治療効果の判定に用いられます。
- 大腸がん
- 肺がん
- 胃がん
- 膵臓がん
- 非小細胞肺がん
- 結腸がん
- 直腸がん
- 膵臓癌
CEAの検査は、血液検査で実施されます。検査方法としては、ELISA法やラジオイムノアッセイ法が一般的です。
(ELISA法、ラジオイムノアッセイ法は最後に解説添付)
CEAの値は、腫瘍の進行とともに上昇する傾向があります。また、治療によって腫瘍が縮小すると、CEAの値は低下します。そのため、CEAの値を定期的に測定することで、腫瘍の進行や治療効果をモニタリングすることができます。
■SLXは、シアリルLex-i抗原の略称で、腫瘍マーカーの一種です。
SLXは、胎児期の細胞表面に多く存在する糖鎖抗原で、成体ではほとんど見られません。しかし、一部のがん細胞では、SLXの発現量が増加することが知られています。
SLXは、肺腺がん、卵巣がん、膵がん、胃がん、大腸がん、子宮がんなど、さまざまながんで高値を示すことが報告されています。特に、肺腺がんの診断や治療効果の判定に有用とされています。
SLXの検査は、採血によって行われます。検査結果は、検査機関によって異なりますが、通常、100U/mL未満が基準値とされています。SLXの血中濃度が基準値を超える場合、がんやその他の疾患の可能性があります。ただし、SLXはあくまでも腫瘍マーカーの1つであり、確定診断には他の検査結果も合わせて判断する必要があります。
SLXの特徴は、以下のとおりです。
- 胎児期の細胞表面に多く存在する糖鎖抗原
- 成体ではほとんど見られないが、一部のがん細胞で発現量が増加する
- 肺腺がん、卵巣がん、膵がん、胃がん、大腸がん、子宮がんなど、さまざまながんで高値を示す
- 肺腺がんの診断や治療効果の判定に有用
SLXの検査は、以下の目的で用いられます。
- がんの診断
- がんの治療効果の判定
- がんの再発の予測
SLXは、がんの診断や治療効果の判定に有用な腫瘍マーカーの1つです。しかし、SLXはあくまでも腫瘍マーカーの1つであり、確定診断には他の検査結果も合わせて判断する必要があります。
■CA125は、卵巣がんや子宮体がんなどの腫瘍マーカーです。腫瘍マーカーとは、がん細胞が出すタンパク質や糖鎖などの物質のことで、血液検査などで測定することができます。CA125は、卵巣がん細胞が出すタンパク質の一種で、卵巣がんの診断や治療効果の判定、再発の予測などに用いられています。
CA125腫瘍マーカー
CA125は、卵巣がんの診断に用いられる最も有用な腫瘍マーカーの1つです。卵巣がんの患者さんの約70〜80%で、CA125の血中濃度が上昇します。ただし、CA125は卵巣がん以外の疾患でも高値になることがあります。子宮内膜症や骨盤内炎症、胆嚢炎、肝炎、膵炎、肺がん、乳がん、胃がんなどの疾患で、CA125の血中濃度が上昇することがあります。
CA125は、卵巣がんの治療効果の判定にも用いられます。卵巣がんの治療によって、CA125の血中濃度が低下する場合、治療が奏功していることを示す指標となります。また、卵巣がんが再発した場合、CA125の血中濃度が上昇することがあります。そのため、CA125は、卵巣がんの再発の予測にも用いられます。
CA125の検査は、採血によって行われます。検査結果は、検査機関によって異なりますが、通常、100U/mL未満が基準値とされています。CA125の血中濃度が基準値を超える場合、卵巣がんやその他の疾患の可能性があります。ただし、CA125はあくまでも腫瘍マーカーの1つであり、確定診断には他の検査結果も合わせて判断する必要があります。
■SCCは、扁平上皮がん関連抗原(Squamous Cell Carcinoma Antigen)の略称です。扁平上皮がん細胞が産生するタンパク質で、血液検査で測定することができます。
SCC腫瘍マーカー
SCCは、子宮頸がん、肺がん、頭頸部がん、食道がん、膀胱がんなど、さまざまな扁平上皮がんの診断や治療効果の判定に用いられます。
SCCの特徴は、以下のとおりです。
- 扁平上皮がん細胞が産生するタンパク質
- 血液検査で測定できる
- 子宮頸がん、肺がん、頭頸部がん、食道がん、膀胱がんなど、さまざまな扁平上皮がんの診断や治療効果の判定に用いられる
SCCの検査は、採血によって行われます。検査結果は、検査機関によって異なりますが、通常、1.5mg/mL未満が基準値とされています。SCCの血中濃度が基準値を超える場合、扁平上皮がんやその他の疾患の可能性があります。ただし、SCCはあくまでも腫瘍マーカーの1つであり、確定診断には他の検査結果も合わせて判断する必要があります。
SCCの検査は、以下の目的で用いられます。
- 扁平上皮がんの診断
- 扁平上皮がんの治療効果の判定
- 扁平上皮がんの再発の予測
SCCは、扁平上皮がんの診断や治療効果の判定に有用な腫瘍マーカーの1つです。しかし、SCCはあくまでも腫瘍マーカーの1つであり、確定診断には他の検査結果も合わせて判断する必要があります。
■TPA(組織ポリペプチド抗原)は、腫瘍マーカーの一種で、さまざまながん細胞で高値を示すことが知られています。しかし、TPAは臓器特異性が乏しく、良性疾患でも陽性を示すため、早期診断法としての有用性は乏しいですが、腫瘍の量や病勢、病期と関連して増減するため、経時的な推移を観察することで、癌の転移や再発の予測、治療効果の判定の指標として有用です。
TPAの特徴は、以下のとおりです。
- さまざまながん細胞で高値を示す
- 臓器特異性が乏しい
- 良性疾患でも陽性を示す
- 腫瘍の量や病勢、病期と関連して増減する
- 転移や再発の予測、治療効果の判定の指標として有用
TPAの検査は、採血によって行われます。検査結果は、検査機関によって異なりますが、通常、125U/mL未満が基準値とされています。TPAの血中濃度が基準値を超える場合、がんやその他の疾患の可能性があります。ただし、TPAはあくまでも腫瘍マーカーの1つであり、確定診断には他の検査結果も合わせて判断する必要があります。
TPAの検査は、以下の目的で用いられます。
- がんの診断
- がんの治療効果の判定
- がんの再発の予測
TPAは、がんの診断や治療効果の判定に有用な腫瘍マーカーの1つです。しかし、TPAはあくまでも腫瘍マーカーの1つであり、確定診断には他の検査結果も合わせて判断する必要があります。
TPAの検査結果が陽性となった場合、以下の疾患が疑われます。
- 肺がん
- 乳がん
- 卵巣がん
- 前立腺がん
- 胃がん
- 大腸がん
- 肝臓がん
- 膵臓がん
- 頭頸部がん
- 悪性リンパ腫
- 悪性肉腫
TPAの検査結果が陽性となった場合は、医師の診察を受け、他の検査結果も合わせて、がんの有無や種類を確定する必要があります。
■NSEとは、神経特異エノラーゼの略称で、解糖系酵素の一種です。エノラーゼは、糖を分解する酵素で、神経細胞や神経内分泌細胞に多く存在します。
NSEは、肺小細胞癌や神経芽細胞腫などの神経内分泌腫瘍で血中に逸脱して増加するため、その腫瘍マーカーとして用いられます。
NSEの検査は、採血によって行われます。検査結果は、検査機関によって異なりますが、通常、20U/mL未満が基準値とされています。NSEの血中濃度が基準値を超える場合、肺小細胞癌や神経芽細胞腫などの神経内分泌腫瘍の可能性があります。ただし、NSEはあくまでも腫瘍マーカーの1つであり、確定診断には他の検査結果も合わせて判断する必要があります。
NSEの特徴は、以下のとおりです。
- 神経細胞や神経内分泌細胞に多く存在する解糖系酵素
- 肺小細胞癌や神経芽細胞腫などの神経内分泌腫瘍で血中に逸脱して増加する
- 腫瘍の量や病勢、病期と関連して増減する
NSEの検査は、以下の目的で用いられます。
- がんの診断
- がんの治療効果の判定
- がんの再発の予測
NSEは、肺小細胞癌や神経芽細胞腫などの神経内分泌腫瘍の診断や治療効果の判定、再発の予測に有用な腫瘍マーカーです。
■ProGRPとは、ガストリン放出ペプチド前駆体の略称で、腫瘍マーカーの一種です。
ProGRPは、中枢神経や消化管に分布するタンパク質で、胃液を分泌するホルモン「ガストリン」の分泌を促進する働きがあります。近年になり、肺の小細胞がんにおいてガストリンが産生されることがわかりました。これは、肺小細胞がんが、神経の内分泌細胞に由来するためです。
ProGRPは、肺小細胞癌の診断に用いられる最も有用な腫瘍マーカーの1つです。肺小細胞癌の患者さんの約80%で、ProGRPの血中濃度が上昇します。ただし、ProGRPは肺小細胞がん以外の疾患でも高値になることがあります。肺疾患や腎疾患、神経芽細胞腫などの疾患で、ProGRPの血中濃度が上昇することがあります。
ProGRPは、肺小細胞癌の治療効果の判定にも用いられます。肺小細胞癌の治療によって、ProGRPの血中濃度が低下する場合、治療が奏功していることを示す指標となります。また、肺小細胞癌が再発した場合、ProGRPの血中濃度が上昇することがあります。そのため、ProGRPは、肺小細胞癌の再発の予測にも用いられます。
ProGRPの検査は、採血によって行われます。検査結果は、検査機関によって異なりますが、通常、100pg/mL未満が基準値とされています。ProGRPの血中濃度が基準値を超える場合、肺小細胞癌やその他の疾患の可能性があります。ただし、ProGRPはあくまでも腫瘍マーカーの1つであり、確定診断には他の検査結果も合わせて判断する必要があります。
ProGRPの特徴は、以下のとおりです。
- 中枢神経や消化管に分布するタンパク質
- 胃液を分泌するホルモン「ガストリン」の分泌を促進する働きがある
- 肺小細胞癌の診断や治療効果の判定、再発の予測に用いられる
ProGRPは、肺小細胞癌の診断や治療効果の判定、再発の予測に有用な腫瘍マーカーです。
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CEAでの検査方法
ELISA法
抗原抗体反応を利用して、目的とする成分を検出する方法です。主に、タンパク質、サイトカイン、ホルモンの定量、病原体の検出などに用いられます。
ELISA法の基本的な原理は、以下のとおりです。
- 抗原あるいは抗体を固相化したマイクロプレートやポットなどの容器に、検体を添加します。
抗原または抗体を固相化したマイクロプレート
- 抗原抗体反応により、検体中の抗原または抗体が固相化した抗体と結合します。
- 洗浄により、非特異的に結合した物質を除去します。
- 酵素標識した抗原または抗体を添加します。
- 酵素基質を添加して、酵素反応を起こします。
- 酵素反応によって生成された色素を吸光度測定により定量します。
ELISA法には、直接法、間接法、サンドイッチ法、競合法など、さまざまな方法があります。
- 直接法:検体中の抗原を、酵素標識した抗体で直接検出します。
- 間接法:検体中の抗体を、一次抗体で捕捉し、その後、酵素標識した二次抗体を添加して検出します。
- サンドイッチ法:検体中の抗原を、一次抗体で捕捉し、その後、酵素標識した抗原を添加して検出します。
- 競合法:検体中の抗原と、酵素標識した抗原が競合的に結合し、その結果、酵素反応の強さが変化することによって検出します。
ELISA法は、簡便で高感度な検出方法として、さまざまな分野で広く用いられています。
ラジオイムノアッセイ法(RIA)
放射性同位元素を利用して、微量の抗原の量を測定する方法です。1950年代に開発された、免疫学的検定法の一種です。
RIA法の基本的な原理は、以下のとおりです。
- 抗原抗体反応により、検体中の抗原と、放射性同位元素で標識した抗体が競合的に結合します。
- 非特異的に結合した物質を洗浄で除去します。
- 放射性同位元素の放射能を測定します。
放射性同位元素で標識した抗原の量は、検体中の抗原の量に反比例します。したがって、放射性同位元素の放射能を測定することで、検体中の抗原の量を定量することができます。
RIA法は、非常に高感度な検出方法です。pg(ピコグラム)レベルの抗原を検出することが可能です。また、特異性も高く、目的とする抗原を他の物質と区別して検出することができます。
RIA法は、臨床検査や研究分野で広く用いられています。主な用途としては、以下のようなものが挙げられます。
- 血清中のホルモン、腫瘍マーカーなどの測定
- 病原体の検出
- 薬剤の血中濃度測定
- 食品中の残留農薬や添加物の検出
RIA法は、高感度で特異的な検出方法として、さまざまな分野で重要な役割を果たしています。
以下に、RIA法の利点と欠点をまとめます。
利点
- 非常に高感度な検出方法である
- 特異性が高い
- 定量性に優れる
欠点
- 放射性同位元素を用いるため、安全対策が必要である
- 検査に時間がかかる
- コストが高い
近年では、放射性同位元素を用いないイムノアッセイ法が開発され、普及しつつあります。