お金が必要なら貸すよ、というのは経済対策ではない。
岸田首相はようやく、というのは失礼だがついに就任したのに、なぜ総理大臣になったのか国民にはさっぱり分からない。政治家というものは、自分が総理大臣になればこんな政策をやって国民に喜んでもらおう、と考えているものだ、と思っていたのだが、岸田首相にはなぜか何も感じない。
経済対策、と言っても予算をてんこもりするだけで国民には意味不明だ。これでは、景気は良くならないではないか。お金が必要なら貸すよ、というのは経済対策ではない。単なる金融緩和政策に過ぎないい。これは政府ではなく日銀の仕事だ。
●5年計画を打ち出し、そこに財政を集中的に投入するような大きな経済対策が必要。
そんなことで景気をよくしようとするのは,間違いだ。国民には何をすればいいのかわからないではないか。財政もばらまきでは国の方針が見えないので、さてどうしようか、と戸惑ってしまうのだ。かつて政府がやってきたように、5年計画を打ち出して、そこに財政を集中的に投入するような、大きな経済対策が必要だ。
やるべき事が何もないわけではない。一つは治山治水、これは全国各地で必要だ。今こそ、国の資金を投入して徹底して行なう必要がある。もう一つはエネルギー革命で、これは水素による無公害化という世界的な大規模政策だ。
●まるで宝の山を登らずに茨の道をうろついているようなもの。
水素エネルギーはすでにクルマで実現しており、数は少ないが街を走り回っている。技術的には完しているのだ。なぜ普及しないのか、というと、国が積極的に取り込まないからだ。これでは、まるで宝の山を登らずに茨の道をうろついているようなものだ。
政府が『これをやろう』と方針を示して財政を集中して投入すれば、民間も一斉にその方針に賛同して投資して経済は活性化するものだ。何かとものあまり状になって国家的な目標を立てずらいのだが、治山治水と水素エネルギーへの転換は、今こそ政府と民間が一体となって取り組むべき問題だ。