露骨な証拠隠滅、責任を『事務方』になすりつけようとしている。

このところメディアを騒がせている『桜を見る会』の問題は、安倍首相の必死の煙幕によって焦点がうすぼんやりとしてしまい、またもや立ち消えになりそうだ。肝心の招待者名簿の提出を求めれば、その同日にシュレッターで刻んでしまったとのこと?

 

『コンピューターにデーターがあるではないか』と問い詰めれば、再現できない状態に消去している、として露骨な証拠隠滅、責任を『事務方』になすりつけようとしている。国費で開催している行事なのに、招待客を自からの選挙区から多数選出し、その中に詐欺商法を展開している人物を加えるなど、やりたい放題の安倍政権。

 

●『権力の私物化』という民主主義が崩壊するほど重大な問題。

事務方は人事権を握られているため、濡れ衣を被せられてもひたすら耐えている。日本のお役所は、安倍一派による恐慌政治に萎縮してしまった。『桜を見る会』など言わばささやかなことのように感じるが、これは『権力の私物化』という民主主義が崩壊するほど重大な問題なのだ。それを政権内部ては『そろそろ幕引きだ』としている。公正さも誠意もない政治姿勢だ。

 

こんな時に、米ニューヨークの国連本部で9月に開かれた『気候行動サミット』で、日本政府が安倍首相の演説を要望したが、国連側から断られていたことが11月28日に報じられた。なんと、約3か月遅れのニュースだ。

 

●日本は二酸化炭素の排出が特に多い火力発電を増設する方針。

この『気候行動サミット』は、地球温暖化に対処するために開催されたが、日本政府が首相演説を強く求めたのに対し、日本は二酸化炭素(CO2)の排出が特に多い石炭火力発電を増設する方針なので、演説する資格がない、と断固拒否された。というのは、火力発電を運転中なのが12基(130万k)あって、さらに15基(858万k)も建設中なのだ。

 

それで国連主催の『気候行動サミット』で演説させろ、と要求するのは、いかにもづうづしい話だ。おりしも、ローマ教皇が訪日していて、上智大学での講和で『自分たちの行動が公正かつ人間的であり、正直で責任を持つことを心がけ弱者を擁護するような人になってください』語った。

 

●そして、『ことばと行動が偽りや欺まんであることが少なくない今の時代において、特に必要とされる誠実な人になってください』と学生たちを諭した。--なぜか、自分にはその言葉が安倍首相に向けられているように思った。現在の安倍首相には誠実さのかけらもないではないか。桜の会の予算は5500万円ほどだそうだが、このような欺瞞の政治で失われた日本列島の損失は計算しようもないほと大きい。安倍退陣の時がきている。