クライマーズハイ | 三重苦日記

三重苦日記

負け犬・オタク・欝の三重苦を背負った人間の記録

映画「クライマーズハイ」を見てきました。私くらいの年代なら誰でも記憶に残る日航機墜落事故のお話。正確には事故を追った新聞記者のお話。(ネタバレはありませんのでご安心下さい)


日航機墜落事故が起こったとき、私は小学生でした。ちょうどラジオを聴いていて、臨時ニュースで飛び込んできたのを今でも覚えています。夏休みだったから、結構夜遅くまで起きていられたので、テレビ映像に釘付けになっていました。真っ暗闇の中にボーっと浮かぶ炎ば不気味でした。結局、墜落場所も分からず、新しい情報も入ってこなかったので、アナウンサーが繰り返し乗客名簿の名前を読んでいたっけ。著名人も何人か乗っていて、日本中が固唾を呑んで見守っていました。とにかく、「不気味」という印象が強かった。

朝起きると、全チャンネルで焼けた山肌に残るジャンボの翼部分が映し出されていた。何かを訴えているのか、それとも嘲笑っているのか、なぜかJALの文字だけが焼け残っていた。

今みたいにインターネットも携帯もない時代だったから、一般人に届けられる情報は新聞やテレビに限られていた。だから凄惨な映像や写真はほとんど映し出されなかった。でも一部の写真週刊誌が白黒写真で載せてたっけ。上半身と下半身がバラバラになった遺体が一箇所に集まった写真や、吹き飛ばされた腕が木にぶら下った写真。遺族の人が見たら、どう思うだろう。

子供ながらに、日本人だなぁ・・と感じたのは、機長の遺体が発見されたときに、機長の奥さんが乗客の遺族に「(乗客犠牲者より先に遺体が見つかって)申し訳ございません」と謝っていたこと。機長だって犠牲者の1人に違いはないのに・・・。機長は最後まで闘っただろうに・・・。


この事故が世界で類を見ない飛行機事故と言われる理由は、「恐怖の時間」があったこと。大抵、飛行機の墜落事故の場合、気圧か何かの影響で乗客は気を失った状態になるそうで、恐怖や痛みを感じることなく死んでしまうらしい。でもこの日航機墜落事故は墜落の時まで乗客たちに意識があり、確実に迫る死の恐怖に怯え、何十分もダッチロールで苦しんだそうです。後に、この恐怖の代償が損害賠償金を定めるときに加算されたと聞いています。何か変なの・・・

この状況の中でも遺書を残した人がいるんだよね・・・。すごい人だな。強い人だな。人間の真価って、こういうときに試されるのかな。こんなやり方で試すなよって神に言いたいけど。