大河でございます、今年も早5月になってしまいました
お笑いにお越しいただきありがとうございます
今回は特別編でございます
(大) 大河でおます。お元気でしたか、あのゴールデンウイークどっかへ行かれ
ましたか？
(河) おいおい、誰と喋ってんねん、舞台の端っこ行ってからに
(大) あ~悪かったの、あの、お美しいご婦人と会話をしとったんや
(河) 知り合いの人、もしくは親戚の方？
(大) いや、全然知らん人や、でもな、これからの漫才は舞台と客席が一体型の
熱気あるドキュメンタリースタイルを目指そうと思うんじゃが、どや？
(河) いつもは達観してクールなのにどうしたん、熱でも出た
(大) えー、半年ぶりのご無沙汰でした、わたくしが進行役の三船敏郎で隣にお
るのが宍戸梅軒でございます
(河) だれがバイケンや、人をばい菌みたいにいってからに
(大) まあまあ、えへん、えーお客様に申し上げます、大いに笑っておくれやしゃ
笑うと身体にええといいますから、わしが笑いの見本を示すさかいによろ
しおますかほな、行きまっせ・・ウフフ、ムフフ、うわっはっは、がっは
っはっは、額の三日月をなんと心得る、天下御免の向こう傷、早乙女主水
之介、人呼んで旗本退屈男、ご政道を乱す悪人腹奴、覚悟いたせ、諸羽流
青眼くずし、冥土の土産にご覧くれよう、プファ―ーと
(河) なんやねん、おまえの時代劇好きも困ったもんやのう市川右太衛門やんか
(大) どや、これを唱えて笑いの伝播と云う、ところでのう市川御大が主演した
タイトルは失念したがのう、夜が明けると愛する倅が死罪になるねん、父
親は嘆いたな朝よ、来ないでくれこのまま白夜でいてくれとな、夜間、月
を見てやなウオーン、ウオーンと泣き叫んだ、死なんでくれー
(河) まるで狼男やんか
(大) ところがぎっちょんちょん、地球は自転しておる、冬は必ず春となる、木
枯しが春一番になる、木々の青葉が芽吹く、北半球の諸君、科学というも
のは実に残酷なもんやでー、明けぬ夜はないんやでぇ
(河) 当然やろがい、そいでどうなったん、ん
(大) えー、お客様に申し上げます、ここからはSF巨編に物語は展開していきま
す、よろしおすかえ、そこでのう、わしは一計を案じたんや
(河) ドキュメントからサイエンスフィクションかえ、どないなっとんねん？
(大) 聞いて驚くなよ・・・わつ‼
(河) やると思ったよ、驚くかいな
(大) なんやおもろない、聞いて驚くなよ、実はの＋＊？⁂＋＊なんや
(河) なに、分かるかいな、はっきり言うてくれやフン、フン、なにータイムマ
シンやてっー
(大) これ梅軒殿、声がたこうござる、わしが発明したのがばれるとマスコミが
五月蠅うてならん、アッハッハッハ、どこでもドアじゃよ・・
(河) もうばれているんやでぇ、タイムマシンでどうなったん？
(大) ＋＊？＜＋＊、`+*$# とこうゆうわけや
(河) なにー、未来に行ってきたんか、それも1,000年先かいな
(大) お主にはかなわんのう、全部ばらしおってからに
(河) そこが漫才の良い所じゃ、客席を見てみぃシーンと水を打ったようになっ
とるやろ、お客様はおまえのこの先の話を期待しとるんやでぇ
(大) 生憎とな、着いたところが歩行者天国の真っ最中やった、そこでポリスメ
ンに囲まれてのう、胡乱な奴め、召し取れ、御用ーだっ、とこうや
(河) なんか時代劇みたいやんか、ほんまかいなー、そいでどうなった
(大) 根掘り葉掘り、インタビュー責めや、名前を聞きよったから三船敏郎と名
のったら相手が驚いてのう、エッ、あの伝説の名優と同じやんかと、今の
感覚でいうとやなぁ平安時代の紫式部みたいに慕われておるんや
(河) へーェ
(大) 未来人にも洒落の分かる奴がおるとみえて、わしにサムライの扮装をさせ
よった、椿三十郎のいでたちじゃよ、わしも興に乗ってな懐手で小鬢のほ
つれ毛をコリコリと掻いたり、肩をゆすったりしたら受けも受けたり嵐の
ような喝采じゃ、役名を聞かれたから、ぐるっと見渡したら人人の大観衆
おもむろに口を開いた、姓は大雑把、名は七十郎、もうすぐ八十郎になり
ますがのう・・・
(河) これは、ぜ、ぜ、絶対嘘や、ウソやろーーこのー
(大) まあまあ、お平らにせいや
(河) 1,000先の日本はどうなってんねん、アメリカ合衆国はあるんか？世界人口
は？
(大) これ町人、現代の個人情報保護法ちゅうの知らんか、わしも言いたいのを我
慢しておる、タイムパトロール隊がおってな、情報を漏らすとしょっ引かれ
てしまうんじゃ、よって話せる範囲で申すとじゃな、人間は空も海中も自由
にいける透明な繭のようなものがある、それに乗るとまるであのスーパーマ
ンのように行けるんじゃよ、ポンと地面を蹴ると空中はもちろん宇宙空間ま
でいける、余談だが月が毎年2㎝強地球から離れているのをご存知か10世紀
先には20㎞も離れて月までの距離は38万4420㎞、月までヒッチハイクみた
いに行くのがひと頃流行ったそうや、宇宙トラックやタクシーに途中乗車さ
せてもらいながらいくんやけど夢があるのう
(河) ほんまかー
(大) 疑り深いのはおまえの性じゃのう、すこしは素直になれや、んー
(河) 猜疑心が強くって悪かったな
(大) ところで未来人はの年寄りがおらん、ワカモノばっかり
(河) えっ、バカ者ばっかりとな
(大) 漫才らしくなってきたな、ボケてくれてありがとうさん 若者やしかもやで
みんな綺麗で男女の区別がつかん、例えて云うとやな、若いときの吉永小百
合や、若いときの八千草薫や、若いときのマリリンとか、若いときのオード
リーヘップバーンとか、若いときのソフィアローレンとか、ふー止めんかぃ
疲れるやろが、とにかく美人揃えで、男も少しおったのう男は少なかったが
まるで宝塚の男役みたいな美人揃い、そこで聞いたら皆、殆どが80歳越えと
る、最高齢は180歳や、まるで吸血鬼や、なんでも人体バンクがあってのう
人体パーツがあってすぐ新品交換、それにやのうアーノルド・シュワルツェ
ネッガーのようにムキムキ人間がおるんや、これはノウタリーン人とかター
三ネーターとか呼ばれている人造人間で縁の下の力持ちとしての仕事をして
おるんや、また別にな、あの頭でっかちの福助人形みたいな人がおるねんこ
れを唱えてシンクタンク人、なんでも脳細胞の可動域を30％アップした新人
類で莫大なエネルギーを消費すると云うモグラみたいに四六時中食べな死ん
でしまうらしい頭が大きうなって昔の想像上の火星人みたいなんやてよって
うまく歩くことができん、だからそばに頭支える人が必要で2名の介添人が
常時居てると云う事や
(河) 嘘こけーー‼、やい、たいがいにしろや
(大) あっはっはっは、ちょと広げすぎたかのう、そう怒らんときや
(河) うーん、あほくさ
(大) あー、待ってたもれ、たもーれ、タモーレ、アモーレ、アモーレミヨー♪
(河) なんや、変な節で唄いおってからに
(大) ここからが本番じゃよ、よいかな、心して聞くんじゃよ
(河) ラジャー
(大) はるばる来た訳をルルと述べたのよ、分かった
(河) 分かるかいな、端折りすぎやろがー
(大) はてさて、これは困った、ノウタリーン人にも分かるように言わなあかんか
(河) 誰がノウタリーン人や、いい加減にせいよ、おーっ
(大) だからよー、右太衛門丈の映画の話をしよったら、さすがに未来人や題名が
判明したんや『牢獄の花嫁』っていうんやがネタバレOK、OKね！南町奉行
の元与力の倅が長崎で学問を治めてやなぁ、江戸へ下る途中に濡れ衣を着せ
られたのや、そこで牢格子を挟んでの涙のシーンや「父上身共は潔白でござ
います」「そうであろうとも父がの、きっと無実の証を立ててみせる」と云
って、お奉行に3日の猶予を願い、そして3日目の夜になったがなんの思案も
なく慟哭するんや、その話をしたら担当者の目にも涙が薄っすらと・・・そ
こでわしが言うたんや、一日24時間では短い、そうは思えへんかと疑問を呈
した、すると担当者が
(河) 阿呆くさと云ったんじゃろ、ん
(大) たわけものめが、そこへなおれ、手打ちにしてくれる、ううーむ
(河) お役人様、どうぞご勘弁を・・・担当者が何てゆうたん
(大) 三船うじ、良いときに来なすった、グッドタイミングでござる
(河) ほんまは江戸時代に行ったんやろ、白状せいや、未来嘘やろ
(大) そこで驚くべきことを承ったのじゃよ、ごにょごにょごにょじゃよ
(河) なんやねん、フン、フン、なにーーーーーっ、1日を36時間にするってか！
そげなことが可能なんか
(大) 地軸は微妙にかわるが自転は千年前より多少は遅くなっておるが顕著ではあ
りません。10年前に法案が可決していよいよ決行の時が1週間後に迫って来
たのです。是非三船氏にも世紀の一瞬をその目に焼き付けてください
(河) どんな装置なん、興味津々やで
(大) 地球は左まきで回っとる、赤道付近では時速千七百キロメートル、日本あた
りで七百キロメートル、富岳百景で計算してやな赤道と南北の緯度の高低の
砂漠地帯に地中深く杭を打って百トンほどの粘着コンクリートで台座を造っ
て東側にエンジンの噴射口を向けて自転にブレーキを掛けるそうや
(河) 映画の十戒みたいなスケールやんか、ところで富岳百景ってなんやねん
(大) この時代の最高級のコンピューターなんやて、それが3年の歳月をかけて導
き出したそうだ、何しろ人格まで備えているそうな
(河) やばいぜ、ターミネーターみたいにコンピューターが暴走するんやないか
(大) ところがぎっちょんちょん、本当のところは人格に非ず犬格を入れたんじゃ
よ、人間は裏切るが犬は裏切らない、だから富岳百景にチンチンとかお手を
いうと嬉しがるという訳じゃよ
(河) フフーン
(大) いよいよ世紀のスぺクタクルの始まりやでぇ、人類の多くは地下の安全地帯
にまた透明繭に入った者も宇宙空間から母なる地球を固唾をのんで見守った
(河) どうなった
(大) ジェットエンジンに非ず、ホウヒ砲とかトラップ砲とかいうエンジン千基に
一斉に点火、火を噴いた地球にググっとブレーキが掛かった、おっとー‼
(河) クライマックスや
(大) 丁度時間となりました、またの機会におめもじを
(河) なんや終わりか、しょーもない
(大) あのな客席の後ろに黒ずくめの男がおるやろ、あれがタイムパトロールのエ
ージェントやこれ以上喋れへんよって
(河) あっ、あれ、コーヒーのコマーシャルに出ているアメリカの俳優に似てるが
な
(大) その代りやな、これ見てみぃ
(河) 何や、あっ腕時計やんか、ずいぶんと大きな文字盤やな
(大) 記念にもろたんや、36には届かなかったが34に分割されていまっせ
これがほんまの証拠品やでー
お読みいただきありがとうございました。
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