日本が入手できるオイルのゆくえ
今、世界はオイルピークにあるようです。まもなく本格的な減耗がはじまりそうな…。
無産油国である日本にとっては「輸出ピーク」が重要で、それは過ぎてしまった。
日本が入手できるオイルの今後を考えてみると…。
人類が入手できるオイル総量の減少
① 採掘量の減少 年 4 - 5% ?
② EPR ( エネルギー利益率 ) の低下 年 4 - 5% ?
国家間の分配の問題
③ 輸出に振り向けられる割合の減少。オイル輸出国の経済成長による国内需要
の増大 (EPR 低下に伴う需要増を除く) による。 年 2% ?
④ 日本経済の負のスパイラルによる購買力の低下。つまり入手できるオイルの減
少 → 経済の減速 → 購買力の低下 → 入手量のさらなる減少 → …
国内での分配の問題
⑤ 生産部門 / (家庭 + 軍事部門) 比率
独立した因子である ① から ③ まででも、その相乗効果はいかに。各 3% と仮定しても、年率 10% 近く。各 5% と仮定すると、年 15%、10年後には五分の一!
④ は、奇跡とも言われた高度経済成長の逆を辿るか。
⑤ は、社会政策的に制御可能な因子かも知れないが、そもそもオイルを入手できることが前提。下手をすれば、④ を増悪させる。
以上を考え合わせると、オイルの本格的な減耗開始から、わずか数年で全く入ってこなくなるといった事態もありうるのでは。
その他、日本特有の問題として、依存度の高い中東の地政学的問題や、シーレーンの不測の事態の問題もつきまとう。