20代のときには感じなかったが、30代中盤に入ったいま、夜眠れないことが増えてきた。



そこでいいことを思いついた。
難しい本を読み、眠気を誘うことである。



スマホをナイトモードにしてKindleでとりわけ難しい本、つまり西洋哲学の本を読めばいい



↓の本が今Amazonプライムで無料なのでオススメ。



第一章「根本規定」を読んで結構満足度した。
幸福についての核が書いてあった。


ショーペンハウアーは人生の財宝を三つに分けている。

第一の財宝、「その人は何者であるか」ということ。人品、人柄、個性、人間性など。

第二の財宝、「その人は何を持っているか」
所有物や財産など。

第三の財宝は「その人はいかなるイメージ、表象・印象を与えるか」
地位や名誉など。


そして、第一の財宝こそが、
幸福の鍵を握ると明言する。


あらゆる人は第二、第三の財宝に固執しすぎている。これらは、実質的にはその人に対する他者の評価にすぎない。名誉も地位も名声も、所詮、幻想にすぎないと強調する。


第一の財宝が最も重要で、これには健康、力、美、気質、徳性、知性、そして、それらを磨くことがふくまれる。



この辺りまでが第一章である。
なかなかいい話で、幸福についての本質がわかりやすく、かつ説得力を持って書かれている。


しかし、ページ数を見るとなんと21ページしか進んでいない。



これには驚愕だった。本書は300ページほどあるため、6%くらいしか読み進めていない。



その後、第二章以降はショーペンハウアーの幸福論がダラダラと続く。


例えば、第4章の「その人はいかなるイメージ、表象・印象を与えるか」では、

勲章は世論に向けて発した手形証書だ。勲章の価値は〜ダラダラ〜しかし勲章の分配が不公平だったり〜ダラダラ〜取り立てて言うまでもない。


などなど。

割合どうでもいいと思うような既述があまりにも多い。




ちなみに、訳者の解説もショーペンハウアーの生涯の他にはほとんど第一章「根本規定」についてしか触れていない。



私と同じ事を思っているのではないか笑



ということで、2章以降は結構眠くなるため、寝る前の本にピッタリである。
私もいつも5〜10ページくらいで眠くなっていたためぜんぜん進まなかった笑



しかし、本書は内容が難しいとはいえ、カント「純粋理性批判」など他の西洋哲学書に比べて圧倒的に平易な文章になっており、お題が幸福についてと、とっつきやすい。



というのも、本書は筆者の主著「意志と表象としての世界」の補足版みたいな本だからである。



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