1.どんな本?


 かつて存在し、栄華を極めた古代バビロニア王国の話。そこで大富豪のアルカドが成功した方法をみんなに教える。




  2.資産運用の入門書では断トツ

 

資産運用の入門書として有名なものでは、ロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん貧乏父さん』がある。



 しかし、これは考え方としては物凄くためになるが「自己投資を優先せよ」「起業しろ」「転職しまくって経験を積む」など、結構ハードルが高い。


 その点本書はハードルが低く誰にでも実践できる内容が大半である。実際に元奴隷で貧乏だった商人のエピソードが出てくるが、アルカドの教えとおり、コツコツとやって成功した。


 以上から金持ち父さんはモチベーションを高めるのにはいいが、実践するとなるとハードルが高いため、私は入門書としてはこちらを推薦する。


 ちなみに、キヨサキ氏は「ラットレースから抜け出せない」など、結構煽ってくる。

これは滑車で回り続けるように、永遠と「労働→請求書の支払」に追われる人生のこと。


  3.アルカドが教える7つの知恵

1.財布を太らせることから始めよう

2.自分の欲求と必要経費とを混同するべからず

3.貯めた資金は寝かさずに増やすべし

4.損失という災難から貴重な財産を死守すべし

5.自分の住まいを持つことは、有益な投資と心得よ

6.将来の保障を確実にすべく、今から資金準備取りかかるべし

7.明確な目的に向かって、自己の能力と技量を高め、よく学び、自尊心を持って行動すべし

※5.6はそのままなので詳細は割愛


1.財布を太らせることから始めよう

 財布に十枚のコインを入れたなら、使うのは九枚まででやめておく(収入の多寡に関わらず1割を貯蓄する)。

 十分の九を超える分は使うのをやめてからも、それまでと同じように生活してゆくことができた。それ以上に、間もなく、以前よりも金が簡単に手に入るようになった。


2.自分の欲求と必要経費とを混同するべからず

 私たちがそれぞれ必要経費と呼んでいるものは、自分で気をつけていない限り、必ず収入と等しくなるまで大きくなってしまう

  必要な経費と自分自身の欲求とを混同してはいけない。

 第二の知恵は収入の九割以上は使わず、必要なものを買い、娯楽をもまかない、一番大事な欲求が叶えられるよう支出のための予算を組むこと。


3.貯めた資金は寝かさずに増やすべし

 財布の中に絶えず流れ込み、いつも中身をふくらませてくくれる金の流れこそが財産なのです。

 貯めた金は最後の一銭にいたるまで働かせること。さすれば畑の家畜のように仲間を増やし、財布には途切れることなく富が流れ込んでくる。


4.損失という災難から貴重な財産を死守すべし

 健全な投資について、まず第一の原則は元本を確保すること。

 元本まで失くす可能性があるときに、大きく儲けることに関心を注ぐのは賢明なことではない。


7.明確な目的に向かって、自己の能力と技量を高め、よく学び、自尊心を持って行動すべし

 望みなければ、達成なし。強く、明確な望みを持つべし。

 自らの能力を開発すること。 仕事の技量を高めること。 勉強して考えを深くすること。 自尊心を持って右ページの五項目のような行動を取ること。 そうすればおのずから望みを叶えるための自信がついてくるの。


  4.まとめ

 以上とおり、本書は大富豪アルカドが語る7つの知恵がメインで、後はこれに則った様々な人のエピソードが展開される。投稿ではそこまでは紹介しないが、面白いためぜひ読んでほしい。

 投資を始める人は本書を読み込み、とりあえずは1〜3の知恵から実践するといいかもしれない。