専業主婦とワーキングママ論争は果てしなく続いているのは、以前から投稿しているとおり。




専業主婦側の意見の一つとして、

「共働きだと子どもが愛着障害になる」

と主張している人がいる。





http://www.madreclinic.jp/pm-top/pm-symptom/pm-symptom-21




しかし、

結論から言うと共働き程度では愛着障害にはならない。



  1.愛着障害の勉強


ここ1〜2ヶ月かけて高橋和巳という精神科医の書いた本を読みまくった。



↓この6冊全部読んだ。母子の愛着関係の内容が多い。




これに加えて↓も読んだ。




ということで、随分と愛着障害に詳しくなった。




  2.愛着障害になる割合


高橋氏によると母親のタイプは4つ。


1.Aタイプ(90%): 普通の母
2.Sタイプ(5%): 親になり切れない母
3.Dタイプ(3%): 軽度知的、境界線の母
4.その他(2%): 精神疾患の母

※その他の母については詳しく取り上げられていなかった。



このうち、「3のDタイプ」と「4のその他」の母に育てられた子どもが愛着障害になる。




つまり、全体で言えば5%の子しか愛着障害にならない。




専業主婦が原因で愛着障害になるなら、もっと大勢の子が愛着障害になっているはずである。




  3.SタイプとDタイプの母について

※詳細な説明は省略



Aタイプは普通の大人の母で、Aはadultの頭文字からであり、世の中の9割の母はこれに該当する。



Sタイプの母

一方、Sタイプは親になりきれていない母で、

Sはsemi-adultの頭文字である。




Sタイプの親は母として未熟で、子どもの困りごとや悩みに関心が低く、自分に責任はなく、子ども本人の問題だと捉えてしまう。




例えば、不登校の子どもに対して、「自己責任」「行くか行かないか自分で決めるべき」といった態度をとってしまう。




Sタイプの母に育てられた子は反抗期も激しくなりがちで、一度不登校、抜毛、接触障害などの問題に陥った場合は回復までに長い時間を要する。




しかし、それでもSタイプに育てられた子でも愛着障害にはならない。




Dタイプの母

問題は、Dタイプの母である。



D はdefectの頭文字で、欠陥を意味する。




Dタイプの母親は、軽度知的障害や境界線知能を持っている母である。




そのため、子どもに対する共感性が全く持てず、無関心になってしまう。

理解する事や寄り添うことはできない。




例えば、不登校の子どもに対しては、自分には関係なといった態度をとってしまう。

子どもが転んで擦り傷を作ったとしても自分から心配するようなことはない。



  4.まとめ


以上から、共働きだと愛着障害になるというのは間違いである。




愛着障害になるのは、Dタイプの母と、詳しくは触れていないその他のタイプの母に育てられた子どもであり、全体の5%程度である



ということは、逆に専業主婦でも愛着障害になるということである。




いずれにしても、共働きで日中保育園に預けたからといって愛着障害にはならない。




悪口として、愛着障害になると脅すのはやめよう。