的に向かって矢を投げる。
放たれた矢は確実に的との距離を縮めていく。
矢はまず的までの半分の位置を通過する。
そしてまたそこから的までの半分の位置を通過する。
さらにそこから的までの半分の位置を通過する。
矢の軌道はこのように繰り返されていくため、
的を目指して投げた矢は永久に的に届かないというひとつの逆説が生まれる。
的を目指しても矢は的に当たらない。
どうしたらよいだろうか。
そんなときは目指す的までの距離の2倍先に仮想の的を設定する。
そして仮想の的に向かって矢を放つのだ。
そうすると矢はまず仮想の的までの半分の位置を通過するので、
次の瞬間、目指している的に当たる。