その日はGirls Awardでした。




会場入りの時間を遅くしてもらって、僕はとある試験を受けに行きました。




その試験のため、いつもよりも明らかに心臓が高鳴ってました。





なんといってもこの試験、生涯でたった三回しか受験のチャンスがないのです。



三回不合格だと、四回目の受験資格すら与えてもらえないという、とてもシビアなものなのです。




そして過去問も存在しません。


故に対策もできない状態です。


今回が初受験の僕は、合格できなくても、なんとか全力で戦ってきたいところ。





試験前は贅沢して鰻を食べました。



奇跡はいらない。

いつも通りの力が出せますように…。








試験会場は、壁にギターが飾ってあるようなオシャレなカフェ。



そこにいる支配人のような男性のもとで受付を済ませ、受験料10000円を払い、写真を撮られ、席に通されます。




持ち物はボールペンのみ。


解答用紙への記入は全てボールペンで行われます。




いくつかの細かい注意事項の後、静かに試験が開始しました…。








…試験終了後、後ろ髪を引かれながらも、代々木体育館を目指します。




街中で視界に飛び込んで来る、幾何学模様が試験のそれを彷彿させます。



楽屋でも試験の結果が気になり、妙に興奮していました。









それからは撮影やオーディションラッシュで、秋の気配を感じる間もなく、試験のことをいい感じに忘れることができました。







あれから10日…。





熊本ロケが終わるのを待ってくれていたかのように携帯が鳴り響きました。






おそるおそるメールを開封します。








件名:入会テスト 結果通知








ごくり…。


僕は唾を飲み込みます。


果たして岩永徹也は、IQ148の世界に届くのか!?












「入会テストを受けていただきありがとうございました。













テストを審査した結果、あなたは入会資格である人類の上位2%以内である事を示していました。






ようこそMENSAの世界へ、あなたはMENSAに入会する資格があります。」



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