毎週のように湧いて出てくるパワハラやセクハラの問題。

 

問題となって一番驚いているのは社会常識の変化に全く気づいていなかった、当事者の方達だと思います。

 

先日何気なくテレビを付けると、某訓練士さんが犬の問題行動に関して「それは主従関係がしっかり出来ていないからです」「犬に下に見られている」と、繰り返し言っていました。

 

主従関係とは一体どの様な関係でしょうか?主人と従者?主君と家来?経営者と従業員?上司と部下?家の主人と家族でしょうか?

 

時代の移り変わりと共に考え方も変わり、人間関係において主従関係という言葉はあまり使われなくなりました。それは主従関係という言葉自体が力による抑制という意味が含まれていて、主に逆らえない服従という上下関係の意味合いがあるからです。

 

そもそも主従関係という言葉は人間同士の上下関係の中で使われる言葉で、犬の世界には主従関係という概念はないと言われています。

 

犬の役割も時代と共に変化してきました。家庭犬としての大切な役割は、家族の一員として家庭に安らぎを与えるセラピードッグとしての役割です。家庭内で家族間の主従関係を求める人はいないと思います。犬を迎える動機も番犬としての役割より、「犬と一緒に穏やかに暮らしたかったから」という理由が今や圧倒的です。

 

では家族の一員として、家庭犬に必要な飼い主との関係とは何でしょうか?

 

それは「主従関係」ではなく「信頼関係」です。

 

犬目線で好きになってもらうこと、頼りにされること、決して裏切らないこと、安心できる存在になること、

 

信頼を得るのに時間がかかるのは当たり前です。

 

山を登るように一歩一歩、坂を上がる覚悟が必要です。時には下り坂に差し掛かる場合もあるかも知れません。でも、確実に頂上にむかって進んでいるわけです。

 

家庭犬にとって信頼できる飼い主とは、トップダウンの一方的な押しつけのリーダーではなく、犬から慕われるボトムアップのリーダーのことなのです。