北欧の国スウェーデンは面積は日本の約1.2倍、人口は神奈川県とほぼ同じ約1000万人弱の人が暮らしています。日本で有名な企業も多く、IKEA)、H&M(衣料品)、ボルボ(中国資本になってしまいましたが)などがあります。



昨年、藤田りか子さんによるセミナー
「スウェーデンモデル~スウェーデンに学ぶ完全ブリーディング・コントロール」やJAPDTのカンファレンスを受講して、日本とスウェーデンの違いを知り愕然としました。





りか子セミナー
                                





捨て犬や捨て猫がいないから、シェルターなどの保護施設がないというのです。



なぜ捨てられる犬や猫がいないのか?動物愛護法がしっかりしている、動物倫理がしっかりしているということに他ならないのですが、それ以上に責任感のある飼い主が多いからだと思います。ドイツなどもそうですが、ペットを飼いたいと思っても日本のように簡単には飼えません。まず、ペットショップでは生体販売はしていないのですからブリーダーから手に入れることになります。勿論、その犬や猫が命尽きるまで終生面倒みるのは常識です。



そしてそのブリーダーとは心からその犬種を愛し、その
犬種の向上を目指しています。またブリーダーの多くが他に仕事を持っている人たちなのです。要するに犬好きが高じてブリーダーになってしまった人たちなのです。なので犬を売って儲けようとあまり考えていません。ですから簡単に犬を売ってはくれません。



まず犬が飼いたい人は、自分のライフスタイルに合わせてどんな犬種がいいか考えます。そして好きな犬種のケンネルクラブに申し込みます。ケンネルクラブでは、その人がどの程度犬のこと、その犬種のことを理解していて、終生飼うべき資格があるのかを審査します。審査に合格するとブリーダーを紹介してくれます。ブリーダーにも審査があり、断られたりもします。犬を飼いたい人は犬の事を勉強しないと飼えない仕組みが出来上がっています。勿論、純血種だけでなく雑種(今はMIX犬?)のケンネルクラブもあります。




犬を飼い始めたら、まずはマイクロチップにによる登録とケンネルクラブへの2重の登録をしなくてはなりません。その犬の血統、病歴、性格等の個体データーが蓄積されていきます。そのデーターベースには誰でもアクセスできる様になっています。犬が迷子になっても、すぐにどこの誰の犬かわかってしまう仕組みです。




また、そのデーターベースによって近親相姦、遺伝性疾患や性格的な問題を抱えた個体は繁殖させることが出来ません。日本のように無秩序な繁殖によって、生まれながらに障害を抱えたり、遺伝性疾患を抱えた不幸な犬猫が誕生する確率が非常に低くなります。このようにスウェーデンでは徹底した管理体制により、捨てられる犬猫のいない、シェルターの無い社会なのです。




平成23年度に17万匹以上の犬や猫が殺処分となった日本の現状から見れば、夢の様な話です。年々減ってはきていますが、殺処分ゼロにはまだまだ何十年と、かかると思います。






スウェーデン方式を日本で導入しても無理だと思うよ。。。



はい、おっしゃる通りです。