退職後秋の話が続きます。この雌伏期ですが約30話前後を予定しています。

 

 私は退職して5ヶ月が経過しようとしていた。再就職活動は少しずつしていたが経理事務の仕事は資格を持っている人も多くいるので中途で入るのはなかなか容易ではなかった。健康保険の傷病手当金は翌年の6月までは保障されているのですぐに生活に行き詰まることはないが楽ではない。雪子への婚姻費用分担がなくなったので少しだけ負担は軽くなっていた。雪子は離婚給付の請求などのアクションを起こしている気配はなさそうだったが、私への自宅周辺でのつきまといは止まらなかった。前回書いた通り私は法律に基づいた方法でないと離婚給付の請求には応じない方針だった。

 

 私は前述のように1人で旅行に出かけたり映画に行ったりして気分を紛らわせていた。もうこの頃には映画館はシネコンで全席指定入替制になっているので1人でも別に苦痛なく行くことができた。

 

 この頃には京都に来て長いのに紅葉を見に行く機会もなかなかなかったので近くの嵐山に行って紅葉をゆっくり楽しむことができた。

 

 私はパソコンやプレステ2を使ってDVDを借りてきて見ることも増えるようになっていた。私はちょうどこの時期に「1リットルの涙(木藤亜也著)」がドラマ化されているDVDを見る機会があった。このドラマは何かと今話題を呼んでいる沢尻エリカさん主演である。

 

 このドラマはちょうど高校受験のところから始まるが、このドラマを何話か見ているうちに私は自分の高校生時代の記憶が一気に蘇ってきた。私は自分の高校生時代を振り返って回顧録を書かずにはいられなくなった。そこで私はワードを使って1年生から思い出しながら原稿を書き始めた。ある程度書けたらそれをブログ(ここでは元祖ブログのこと)で公開することに決めた。この時のブログは隔日更新だったので約1ヶ月かかったが、無事書き上げて全部元祖ブログで公開していた。

 

 私の高校生時代は最初は冴えない展開から図書室で孤狸庵先生(遠藤周作氏)の本に出会ってから大きく変わることになった。2年生になってからは大変貌を遂げることになる。生徒会役員になったので先生とのパイプが強く、高校生のときにはいじめの被害に遭うことはなくなった。ただ、いつも決まった仲間と行動を共にすることが多かった。

 

 当ブログの高校生時代はこのときに書いた原稿を加筆修正して公開したものである。クラブ活動はやっていなかった割には充実していたので記憶はかなり鮮明で当時の光景がありありと思い出すことができた。詳しい内容については高校生時代で1つのテーマになっているのでそちらをご覧頂けると幸いである。

 

 現在書いている記事は私が小さな頃から現在までを掘り起こす作業をやっており、現在も継続中である。基本的な連続ストーリー形式の発端はここから始まった。

 

 高校生の時は毎日が大変でしたが苦しくても楽しかったことを覚えています。本との出会いが私の人生を大きく変えたと言っても過言ではないと思います。

 

 みんなにそんなことよく覚えているなあと言われるのですがこれはアスペ特有のカメラアイを逆手に取ってその記憶を文章化しています。辛いときの記憶の方が鮮明でフラッシュバックになることもしばしばあるのですが、こうして原稿にしてしまうと辛いときの記憶も何か昇華するというか少しではありますが気分は楽になっています。

 

 

 話はまだまだ続きます。

 

 

 

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