30数年前、建築学科の学生時代に手に取った哲学書。
『風土』和辻哲郎の本です。
このときから私の手は製図から絵画へ、定規からフリーハンドへと変わってゆきます。
なにかが抜け落ちた建物ばかりが次々と生産されてゆく。
何かが違うのだけれど、どうすれば良いのかわからない。
頭で考えて分からないなら、この自由な手をひたすら動かすことにしました。
それがたまたまハンマーで、たたくものが鉄になりました。
30年過ぎても30年たたいても答えは出てこないんですが、
今、あのころの一歩をまた歩みはじめた気がします。
『風土』やはりこれが私のライフワークです。
これからもよろしくお願いいたします。
移住先は、岡山県の吉井川上流、静かな山村です。