クアラルンプール13:09 13:06
バンクナガラ 13:13
プトラ 13:17
セガンブット 13:24
ケポン 13:30
ケポンセントラル 13:35
スンガイブロー 13:47
クアン 13:58
ラワン 14:07
セレンダー 14:17
バタンカリ 14:24
ラサ 14:28
クアラクブバル 14:34
タンジュンマリム14:45 14:52


さて、やっとマレーシアの鉄道に乗れる機会がやってきた。
クアラルンプールにはMRT、LRT、KLモノレールなど色々な乗り物がある↓



その中で、KLM(マレーシア国鉄)が郊外鉄道をクアラルンプールから4方向に走らせていて、ちょうどクロス(X)状になっていて、KLセントラル付近で合わさる形になっている。
そのKTMコミューターに乗ってみる。
とは言え、各国へのトランジットの合間に片手間に乗ったので、全てには乗れていない。
もはや、マレーシアで何をしようとムカつくし、うまく行かないことが多いので動く気にもならなかったのだ。
出れば必ず1つムカつくことがあるので、乗り継ぎで1日ある日は飯以外、ほとんど部屋から出なかった。

まずはパサールセニの近くにあるクアラルンプール駅からちょうどやってくるタンジュンマリム行きに乗る。
KTMコミューターは地下鉄などと一緒にクアラルンプールの都市圏鉄道の1つとして記載されているが、正直これは外国人の混乱をきたすので同じように載せないで細い線などで別に記載してほしい。

何故かと言うと、他の都市鉄道は都市鉄道らしく少し待てばやってくるのだが、KTMコミューターは行き先によって1時間に1本しかやってこないのである。
同じ都市鉄道と思って外国人が乗り換えると、下手すれば1時間待ちぼうけになるという、都市交通ネットワークとしてあり得ない事態を招く。
かくいう俺も、コタバルからのバスがTBSというどこかのテレビ局のような名前のセントラルバスステーションに到着し、そこからよくわかってなかったのでKTMコミューターに乗ってしまったのが間違いのもとだった↓




TBSにはKLトランジットという超ぼったくり空港アクセス鉄道と、KTMコミューター、LRTが乗り入れているターミナルでもある。
不親切なのか敷設順番の問題かわからないが、バスターミナルから行くとまずKLトランジットの乗り場がある。
あまりのぼったくり運賃なので、通りすぎると次にKTMの乗り場があり、これは都市鉄道らしい値段で乗れるので、どうせすぐ来るだろうとKTMのチケットを窓口で購入し窓口は何故か憮然とした顔をしながらトークンのようなものを文字通り投げつけられる。
ちなみにバスターミナルはTBSなのだが、駅はBTSなので注意が必要である。
わかりづらいんじゃ!


しかし、待てども待てども列車はやってこないのである。
その向こうにあるLRTは憎たらしいほどに何本もやってくるのだ。
あれに乗れば良かったと思っても後の祭り。
まだ明るい内にTBSに着いたにも関わらず、目的地のパサールセニに着いたのは真っ暗になってからであった。

知り合いから安宿はチャイナタウンにある、明日迎えに行くと聞いていたのでKLセントラルから最寄りのパサールセニに地下鉄で行ったのだが、後々調べたら、そのままクアラルンプール駅に行って歩いても着く距離であった。

パサールセニのチャイナタウンには腐るほど宿があるので宿探しに困らないだろう。
ドミトリーもある宿もいくつかあるが、マレーシアの洗礼に疲れきっていたのと、ドミトリーでも宿泊税というぼったくり税10リンギット取るので、大して値段変わらなくなってしまうのでシングルに投宿した。


さて、ムカつ…色々と事情があるのだろうマレーシアの話を鉄道の話に戻して、パサールセニ近くのクアラルンプールから乗車する。
LRTの向こうの川を渡った先にクアラルンプール駅がある。
KLセントラルができる前はここがクアラルンプールの玄関駅だったのだろう。
立派な建物が建てられているものの、老朽化が激しくあちこち工事している↓



以前の轍は踏むまいと時刻表を確認するが、相変わらず本数が少ない上に終点に到着する時刻にクアラルンプール方面の列車が出発になっているので、終点で必ず1時間待たされる。
まあ、行ったところでやることもないのだが駅前を無駄にうろうろしてたら時間過ぎるだろう。

列車はKLセントラル側からノロノロやってくる↓


車内はさすがに冷房が効いている。
しかし、列車は一見新しくて綺麗に見えるが、通風口にホコリがたまっていて汚い。
掃除をまともにしていないので、10年後にはボロボロになって冷房も止まっているに違いない。
そして、せっかく電化していてスピードアップの改軌もされているのに、恐ろしくノロノロ運転で進んでいく。
壊れてんじゃないかと思うほどダラダラと進んでいく。

プトラを過ぎると左手に高速道路が寄り添ってくる。
次々と車にごぼう抜きされているが、このスピードで電化した意味あるのだろうかというほどである。

高速道路のジャンクションらしきところ辺りで、バトゥケイブ方面と分岐。

X(クロス)線上の左上を進んでいくとやっとスピードが出る。
と思ったらすぐにセガンブット駅に到着した。

KLMコミューターはほとんどの列車が両端の終点まで行くが、そういう運用しているから車両運用が上手く行かないのであって、短距離の区間運転も織り交ぜて運行させれば本数増やせるし、ほとんどは近郊で下車する客なのだから、それが利にかなっているのだが、そういったあまり頭の良くない日本の鉄オタオヤジでも思い付くような運用を考えてないのだろうか?
そもそも折り返し施設がなければ叶わないのだが、そこまで考えずに作ったのだろう。
だからだろうがMRTなどに比べて利用者が少ない。
ここまでマレーシアの文句言ってると、そろそろマレーシア側から入国拒否されそうなので止めておく。
マレーシアという国自体はともかくトランジットではまた利用する事が間違いなくあるからだ。

セガンブットを出ると、ようやく郊外の景色になってくる。
ケポンで3分ほど停車。
折り返し設備などないのに、路線だけ闇雲に延ばしていった結果がこの使いづらさに繋がっている。
そして、今後さらに延ばして行くらしい。
延ばすのはいいのだが、先に本数増やすべきではないのか?
あ、また悪口言ってしまった。

そして、隣の駅が近いからか、またスピードが遅くなる。
ケポンセントラルを出ると郊外ビルが見えてきて、再び左手に高速道路が寄り添う。
そして、途中で止まってしまった。

せっかく電化複線、線路の保線状態も良いというのに、このスピード、本数で全く無駄な設備投資である。
こんなことでバスに勝つのは到底無理だろう。
丁寧に信号停車と車内の電光掲示板に表示されているが、そういう気遣いできるなら、その前にやることがあるような気がしてならない。
どうもマレーシアという国は何かとズレている。
KLセントラル駅にしてもそうである。
かつては日本がお得意様だったのか、駅の表示など日本語が書かれているのだが、肝心なところに来ると標識そのものが消えるのだ。
例えば誰もが見ればわかるLRTやMRTの入口など、目の前にあるので表記しなくてもわかるのでどうでもいいのだが、ご丁寧に日本語記載されているのに、KLMの長距離鉄道のチケット売り場などわかりづらい所にあるのに、その表記がかなり手前で無くなるのだ。
そして、やたらと乗せたいのかKLエクスプレスのぼったくり空港鉄道の表記はめちゃくちゃ何度も書いてあるのに、駅の1階にある安い空港バス乗り場はわかりづらいのに小さな文字で英語で書いてあるのみである。
俺はここで何度も欧米人などに空港バス乗り場はどこだ?と聞かれた。
英語で小さく書いてあるのだが、とにかく目立たないので、彼らも迷うのだ。
正直、これなら表記しなくてもいい。
標識通りに行くとかえって迷ってしまうからだ。
そして出口など、正直どうでもいい表記は日本語でしっかり書いてあるのだ。
あのよ、見りゃわかるだろ、出口なんて。

どうしてもマレーシアの悪ぐ…マレーシアを心の底から愛するあまりに厳しい事を言ってしまうが、観光客にも分かりやすくマレーシア行って良かったという感想が出るマレーシアになって欲しいと願うばかりである。
ちなみにマレーシアに行ったという回りの人間に評判を聞くと…お察しください。


さて、貨物と行き違いしてようやく動き出すって、複線ではないのか?
その先で右手を走り出した。
ここから単線になるのかもしれない。

予想通り単線になるが、一応複線の建設?はしているようだ。
右手には貨物のターミナルがある。
しかし、クアン手前から再び線路が左手に現れ出す。
これは単線ではなく、片側車線のみ工事を行っているために、この区間のみ単線にしているのかもしれない。
クアン手前で再び信号停車している。
その先の信号場でKLセントラル行き特急の行き違いを行う。
そして、すぐにクアンに到着。

クアンから左側通行になり、再び複線になったことから、単なる工事区間だと確信。
何度も言って恐縮だが、本数少ない割に設備投資はものすごい。
この本数しかない鉄道なら、日本なら中心部以外は単線にするだろう。

ここら辺りは山に入っていく。
山の中にセメント炭鉱施設らしきものもあり、山岳鉄道らしくなってくる。
無蓋貨車にセメントが積まれている。
しかし、その間も工事もしていないのに、ちょこちょこスピードが遅くなるのは何でか?

ラワンでほとんど乗客がいなくなる。
駅の左手には貨物駅の設備もある。

掃除隊が乗ってきて掃除しはじめる。
ここで折り返す列車のように感じるが折り返すことはなく、列車は先に進む。
さっさと仕事を終わらせたいので、客が居ようが居まいが掃除を始めてしまうのは海外あるあるだ。
これはマレーシアに限ったことではなく、欧米などでも当たり前に行われる。
日本でそれをやるとクレームになる。


ここまで来るとクアラルンプール郊外というより、次の町に来たようだ。
この辺りでようやく郊外鉄道らしい走りを見せる。
セレンダー駅前はガソリンスタンド以外ほとんど何もない。

そこから先の駅はほとんど駅前に何もなく、乗降客も少なくなってきた。
車内も閑散としてきた。

タンジュンマリム手前で停車。
タンジュンマリム発車の列車があるはずなので、遅れているこちらと待ち合わせか?

案の定、こちらの遅れに引きずられないようにクアラルンプール方面のコミューターと行き違いしたら発車。

しかし、同じ時刻に到着と発車というダイヤがそもそも無理がある。
少しでも到着列車が遅れると出発も遅れてしまうからだ。

タンジュンマリム近くになると久々に町らしきものが見えてくる。
その後ももうすぐ着くというのに走行したり停車したりとせわしない。
そして、ようやくダラダラとタンジュンマリム駅に遅れて到着した↓



設備投資はしっかりしておきながら、どこか運用が杜撰なのがマレーシア鉄道なのかもしれない。