マレーシアにはクアラルンプールのあるマレー半島以外にも、ボルネオ島にサバ州立鉄道というものが走っている。
コタキナバル空港近くにあるセンブランからボーフォート、ボーフォートからテノムの区間である。

これに乗りにわざわざ友人とクアラルンプールで会い、ひとしきりお互いマレーシアの悪口を言った後にコタキナバルへ飛んだ。
情報では朝のバスでテノムへ向かうと、日帰りでコタキナバルまで戻れるらしい。

後日ついでに2度と行くことのないだろうブルネイにも立ち寄るため、コタキナバルで2泊して、帰りはブルネイから飛行機でクアラルンプールへ戻る旅程にした。

宿は空港からコタキナバルのバスターミナルに到着して、さらに進んだ先にあるゲストハウスである。
マレーシアはムカつ…政府の方針で2017年の何月か忘れたが宿泊税を1泊どんな宿に泊まろうとドミトリーだろうと10リンギット加算することになり、宿泊費が設備の割にとんでもなく高く設定されている。
ただでさえ観光するところが大してないのに何を考えているのだろうか。
観光客を追い出したいのかもしれない。 
まあ、悪口言おうと何だろうとしょせんは外国人、嫌なら文句言わずに行かなければいいのだが、東南アジアから西側に行くとLCCだとクアラルンプールがハブ空港になることが多い。
結局、この後も無駄に何度かマレーシアに入国することになるのだった…

翌朝、バスでテノムへ向かう。
バスでもムカつ…色々なことがあったが、こんなブログを読んでいる奇特な方も嫌な気持ちになるだろうから、ここは省略させていただく。

テノム行きは小屋みたいなチケット売り場で購入。
珍しく時刻を教えてくれる。
情報通りの時刻↓だった。


バスでしばらく進み、テノム出発の列車の時間よりかなり前にテノム駅前に到着する。
列車の出発時刻は13時である。
駅前は公園になっていて、コタキナバル行きのチケットも公園にある小汚い小屋で販売している。
公園の向こう側にケンタッキーがあり、その道路はさんだ向かいと、その近くにホテルがあるので、余裕あるのならここで宿泊してもよいかもしれない。

駅では乗車待ちの現地人がベンチに座っている。
窓口はギリギリしか開かない。
改札入口に係員が座っていてダベっている。
列車は情報ではボロ車両とのことだったが、新しいエアコン車両になっていた↓

出発15分前に改札が開いたが、何故か窓口は開かない。
列車は1両なので早く乗らないと座席に座れない。
現地人は連携して車両に殺到するものとチケット買い待ちをするもので分かれていた。
現地人はチケット無くてもスルーして乗っているので、こちらも座席確保してからチケット買おうとすると、改札係に俺だけ止められる。
何でだよ!

そうこうしている内にどんどん現地人が素通りしていく。
間に合ったのに、何で俺だけ止めるんだ、コイツは!
イライラしながら何故だ!と聞くと、何処へ行くんだと聞かれたのでボーフォートだと言うと、鼻で嗤って「これは行かないよ」とのたまうではないか。
いやいや、駅窓口にも13時発の列車がボーフォートに行くと書かれているだろう!
行かないにしても、俺が待ってるの見ててわかってたんだから先に言えばいいだろう。
その時、窓口が開いたので駆け寄って聞いてみると、チケット売り場のおっちゃんはマレーシアでは珍しくとても紳士で好い人で、あまり英語は喋れなかったが(まあ、俺もほとんど喋れないのでお互い様であるが)ボーフォートはホニャホニャ(ここは現地語でよくわからないが、何かトラブルあったのだろう)で途中までしか行かないよと言われる。
改札の係員はほら見たことかという顔をして嘲笑いながらこちらを見ているが、本当にコイツが先に言えば無駄な時間を使わないでコタキナバルに戻れたのだ。
バスは12時にコタキナバルへ向かっていってしまい、次は最終の16時なのだ。
おじちゃんにのみ礼を言って係員には日本語でありったけの悪口を言っておいた。
実に大人げない行動だが、海外ではこういう主張も大事だ。
とはいえ小心者なので、相手にわからないよう日本語で言っているのだが。

そして、列車は哀れな日本人のおっさんを置いて去っていってしまった↓




わざわざコタキナバルからテノムまで来て、目的を1つも達成することなく全てが徒労に終わって最終バスでコタキナバルまで戻るのであった。